こちらのブログの記事は、前回書いた”「話すのが苦手」どうしたら克服できる”の記事の続編です。「話す」こと以上に「聞く」ということの方が大切かもしれません。今回は安達裕哉さんが書かれた「頭のいい人が話す前に考えていること」の内容を詳しくご紹介します。
また、後半では聞くことの大切さを説いている有名人の言葉を紹介しますね。
聞き手には2種類ある
話すことよりどちらかというと聞くことの方が好きだと思ってますが、
時には自分のことをたくさん聞いて欲しいと思う時があります。
そんな時は、目の前の人が話している時に自分の番になったらこう話そうって考えてしまう時があります。
先日購入した、※「頭のいい人が話す前に考えていること」の中に
人が話を聞く時に考えていることが、2種類あると書かれていました。
①「自分の言いたいことを考えながら聞く」
②「相手の言いたいことを考えながら聞く」(※p229引用)
data source:「頭のいい人が話す前に考えていること」
自分のことを聞いて欲しいときは、
① になっていることが多いです。
「自分の言いたいことありきなので、臨機応変さがない」
「話が違う方向に行っているのに、無理やり元に戻そうとする」(※p231引用)
data source:「頭のいい人が話す前に考えていること」
この場合は「人の話をちゃんと聞く」ということにはならないです。
本当に気をつけなくてはいけないですね。
では、②「相手の言いたいことを考えながら聞く」にはどうすればいいのでしょうか?
相手に敬意を持って、話し手から学ぼうとする姿勢が前提にありその上で、
・肯定も否定もしない
・相手を評価しない
・意見を安易に言わない
・話が途切れたら、むしろ沈黙する(※p233〜234から引用)
data source:「頭のいい人が話す前に考えていること」
私が苦手なのは、この4番目の「話が途切れたら、むしろ沈黙する」(※p234引用)です。
会話をしていて沈黙が続くと息苦しくなり、何か話題を変えなくちゃとかこの場の雰囲気をなんとか変えないと焦ってしまいます。
でも、相手がもっと本当は話したいと思っているけど言うのをためらっている時は、
聞きて側として待つ勇気が必要だと感じました。
私の主人は、あまり「疲れた」とは言わない人です。
もし「疲れた」という時は、特別何かがあった時です。
「人に悩みを話すだけでも、その悩みの半分は解決する」と考えている私は、少しでも悩みが半減できたらと思い
悩みを聞き出そうとしていたことがありました。
主人が少し話しかけたところでその先を言いたがらない時、沈黙が怖い私は、話を続けようとしたり質問しようとしてしまいました。これが夫婦間のトラブルの元でした。
「もう会社のことは聞かないで」と
かなり強く返事が返ってきました。
私が沈黙を怖がらず、話したくなるまで待つ勇気があったら、その先の話ができていたかもしれません。
それからは、質問攻めをすることや、決めつけた意見を言わないように気をつけています。
沈黙を怖がらないこと・・・
アドバイスはしない!?
人から相談を受けたら、アドバイスをしがちですが、
※「頭のいい人が、話す前に考えていること」の中に、なるほどって思うところがありました。
「アドバイスではなく、交通整理をせよ」です。
また、整理とは「いらないものを捨てて、必要なものだけを残す行為」(※p240引用)って。
data source:「頭のいい人が話す前に考えていること」
たくさん枝葉をつけて、人に話をしてしまうことがありますが、その人にとってわかりやすいように「必要なものだけ」を残してあげて、内容をすっきりさせていくことが大切なのかもと感じました。
私もつい言葉をたくさん並べようとしがちですが、これからは気をつけていこうと思います。
そのために「整理しながら聞く技術」を身につけて行けたらいいですね。
整理しながら聞く技術とは・・・
・ゴールの確認
・考えていることを聞く
・話を整理して相手の意思決定を助ける(※以上p244〜245引用)
data source:頭のいい人が話す前に考えていること」
家族や友達から悩みを打ち明けられると、ゴールを見失い情に流されたり迷路状態になったりすることがあります。
大切な人なら尚更のことです。
悩みを共有して同苦することはもちろんのことですが、そこから一歩冷静になって話の内容を交通整理できるような技術を身につけていけたらと思います。
日常生活の中でのエピソード
どんな場面で、「聞くことの大切さ」を感じるでしょうか?
様々なシーンを想定してまとめてみました。
以下に、いくつかあげますね。
仕事でのエピソード
上司や同僚、クライアントなどとのコミュニケーションで、人の話をちゃんと聞くことが重要になる場面は多いです。人の話をちゃんと聞くことで、仕事の内容や要望を正確に理解できたり、信頼関係を築いたり、問題を解決したりすることができます。逆に、人の話をちゃんと聞かないと、ミスやトラブル、不満や対立などの原因になりかねません。例えば、以下のようなエピソードが考えられます。
Aさんは、Bさんから「この仕事明日までにやっておいて」と言われました。Aさんは「了解」と返事をしましたが、Bさんの言い方や表情から、明日の午前中に仕事を終えることが期待されていることに気づきませんでした。Aさんは、明日の定時少し前に仕事を終えてBさんに報告しましたが、Bさんは怒ってしまいました。Bさんは、Aさんに「明日までに」と言ったときに、明日の午前中に仕事を終えることを暗に伝えたつもりでしたが、Aさんはそれを理解していませんでした。このように、人の話をちゃんと聞かないと、相手の言いたいことや期待することを見逃してしまうことがあります。
Cさんは、Dさんから「このプロジェクトの進捗状況を教えてください」と言われました。Cさんは、自分が担当している部分の進捗状況を詳しく説明しましたが、Dさんは満足しませんでした。Dさんは、Cさんに「このプロジェクトの進捗状況」と言ったときに、全体の進捗状況や他のメンバーの状況も含めて聞きたかったのですが、Cさんはそれを理解していませんでした。このように、人の話をちゃんと聞かないと、相手の聞きたいことや必要な情報を提供できないことがあります。
日常生活でのエピソード
家族や友人、恋人などとのコミュニケーションで、人の話をちゃんと聞くことが重要になる場面も多いです。人の話をちゃんと聞くことで、相手の気持ちや考えを理解できたり、関係を深めたり、支えあったりすることができます。逆に、人の話をちゃんと聞かないと、相手を傷つけたり、孤立させたり、関係を壊したりすることになりかねません。例えば、以下のようなエピソードが考えられます。
Eさんは、Fさんという友人に悩みを相談しました。Eさんは、仕事で失敗して上司に叱られたことや、恋人と別れたことなどを話しました。Fさんは、Eさんの話を聞きながら、自分の経験やアドバイスを話しましたが、Eさんは納得しませんでした。Eさんは、Fさんに悩みを相談したときに、自分の気持ちを分かってもらいたかったのですが、Fさんはそれを理解していませんでした。このように、人の話をちゃんと聞かないと、相手の分かってほしい気持ちや求めている反応を見落としてしまうことがあります。
Gさんは、Hさんという恋人と一緒に暮らしています。Gさんは、仕事が忙しくて家に帰るのが遅くなることが多いです。Hさんは、Gさんに「今日は何時に帰ってくるの?」と電話をかけました。Gさんは、「遅くなるから気にしないで」と答えましたが、Hさんは不満でした。Hさんは、Gさんに「今日は何時に帰ってくるの?」と電話をかけたときに、自分の寂しさや不安を伝えたかったのですが、Gさんはそれを理解していませんでした。このように、人の話をちゃんと聞かないと、相手の伝えたい感情や訴えたいことを聞き流してしまうことがあります。
生活の様々なシーンで、相手の言葉をしっかり集中して聞いていないと、大切な言葉の本当の意味やその人の気持ちを理解できなくなってしまいます。
「一期一会」ではないですが、その人と会うのはもうこれが最後になるかもって思うくらい、目の前の人との会話を大切にしていきたいと思います。
適当に返事したことは、どんなに綺麗な言葉を並べていても、きっと相手に伝わってしまうかもしれないですね。
有名人のアドバイスとは?
「人の話を聞くこと」が大切であるということを多くの方がアドバイスされています。
いくつかご紹介しますね。
「人の話を聞くということは、人の心を聞くということである。」(フランスの哲学者・ジャン=ジャック・ルソー)
この言葉の意味は、人の話には、その人の感情や思考や価値観などが表れているということです。人の話を聞くということは、単に言葉の内容を理解するだけでなく、その人の心の状態や動機や目的などを探るということです。
人の話を聞くことで、その人の人格や人生に対する敬意や共感を示すことができます。
「人の話を聞くということは、自分の心を開くということである。」(日本の作家・村上春樹)
この言葉の意味は、人の話に耳を傾けることは、単に相手の言葉や考えを理解するだけでなく、自分の感情や思考や価値観などを相手に伝えることでもあるということです。
人の話を聞くことは、自分の心を相手に開示することで、相手との信頼関係や親密度を高めることができます。逆に、人の話を聞かないと、自分の心を相手に閉ざしてしまい、相手とのコミュニケーションがうまくいかなくなります。
「人の話を聞くということは、人の価値を認めるということである。」(アメリカの心理学者・カール・ロジャース)
この言葉の意味は、人の話には、その人の人格や人生に対する視点や感情が表れているということです。人の話を聞くということは、単に言葉の内容を理解するだけでなく、その人の存在や経験を尊重し、その人の立場に立って感じたり考えたりすることです。
人の話を聞くことで、その人の自尊心や自己肯定感を高め、関係性を深めることができます。
「人の話を聞くということは、人の知恵を借りるということである。」(イギリスの作家・オスカー・ワイルド)
この言葉の意味は、人の話には、その人の経験や知識や考え方などが表れているということです。人の話を聞くということは、単に言葉の内容を理解するだけでなく、その人の持つ知恵や教訓を学ぶということです。
人の話を聞くことで、自分の視野を広げたり、新しい発見やアイデアを得たりすることができます。
「人の話を聞くということは、人の人生を共有するということである。」(インドの指導者・マハトマ・ガンジー)
この言葉の意味は、人の話には、その人の経験や感情や価値観などが表れているということです。人の話を聞くということは、単に言葉の内容を理解するだけでなく、その人の人生の一部を共感し、共有し、学ぶということです。
人の話を聞くことで、その人の人間性や人生観に触れ、自分の人生にも影響を与えることができます。
人の話を集中して聴くためには、相手の話に興味を持ち、相手の気持ちや考えを理解しようとする姿勢が大切です。また、話を聞くときは、目を見て相槌を打ったり、要約したり、質問したりすることで、相手に聞いていることを伝えることも効果的です。人の話を聞くことは、コミュニケーションの基本であり、信頼関係を築くためにも欠かせません。ぜひ、聞き上手になるために、これらの言葉やコツを参考にしてみてくださいね。😊
まとめ
今回、「ちゃんと聞くこと」の魔法:「聞くこと」との違いとその効果についてまとめてみました。
この記事の中でお伝えした、「相手の言いたいことを考えながら聞く」ようにすることが、「ちゃんと聞く」ことに繋がるので、ただ単に「聞くこと」とは大きな差が出てくるのではと感じます。
そうすると、「ちゃんと聞く」ことができるようになるし、そのの積み重ねによって、双方に信頼関係が生まれてきて、「この人は自分のことをよく分かってくれている」という安心感が生まれてくるような気がします。
これからは、上の空で人の話を聞いていたり、人が話している最中に、次自分は何を話そうばかり考えながら人の話を聞いていたりしないようにしていくことも大切ですね。
ここまで読んでくださりありがとうございました!