こっちのけんと「わたくしごと」2つの気持ちが揺れ動く深い歌詞の意味は/「ちょっとだけエスパー」主題歌

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「触れている間だけ、相手の声が聞こえる」

これは大泉洋さん主演のドラマ「ちょっとだけエスパー」の主人公・文太の能力。

彼が唯一触れてはいけない人…それは、仮初の妻・四季です(※)

上司から、「ヒーローの恋はあってはならない」と言われています(なぜだかわからないのですが)。

文太はその格言(みたいな⁈)を守りつつも、しだいに近づいていく2人の距離。

その切なさを「ちょっとだけエスパー」の主題歌「わたくしごと」は、そっと背中を押すように優しく響いてきます。

今回は、こっちのけんとさんが歌う「わたくしごと」をドラマの内容とリンクしながら歌詞の意味をみていきますね。

追記(※):ドラマ第4話(11月11日放送)
文太は触れないように努力してたのですが、この回では四季とハグしたりてをつないだりと、かなり2人の心の距離は近づいています。

目次

主要キャストは?

大泉洋・・・文太 役(「ノナマーレ」勤務。ちょっとだけエスパー(触れると相手の声が聞こえる)として、”世界を救う”ミッションが与えられている)

宮﨑あおい・・・四季 役(文太と「ノナマーレ」の社宅で一緒に暮らしている。記憶喪失のようで文太を自分の夫だと思っている)

ディーン・フジオカ・・・桜介(おうすけ) 役(花を撫でまわすと花が咲くという能力を持っている。「ノナマーレ」社員だが、花屋を経営している)

高畑敦子・・・円寂(えんじゃく)役(念じると少し暖かくなる能力を持っている。でもお湯を沸かすまではない)

宇野祥平・・・半蔵(はんぞう)役(少しだけ動物と話せる能力を持っている。過去には警察犬のトレーナーをしていた)

北村匠海・・・市松(いちまつ)役(謎の大学生。どういう役割なのか気になります)

新原泰佑・・・紫苑(しおん)役(桜介の息子。高校生⁈)

岡田将生・・・兆(きざし)役(「ノマナーレ」の社長。いつも不思議なミッションを社員に与えている)

※「ちょっとだけエスパー」公式サイト参照

「わたくしごと」歌詞を詳しく!

こっちのけんとさんは、「まっすぐに素直に行きたい自分とその正反対の行動をとってします自分との葛藤をテーマ」(Real Soundインタビューより)にこの曲をつくられたそうです。

ここから「わたくしごと」の歌詞の意味をみていきますね。

※個人の感想をもとに歌詞を考察しています。「そこはちょっと違うかも」と思われるかもしれませんが、「そんな考えもあるのかな」と思っていただけると嬉しいです。

「愛してる?」
この世に僕がいないと誰か
困るのかなと天井を見てた
誰かのために
生きられたなら
そんな”ほの字”が天秤を出した

引用元:Apple Music「わたくしごと」
天秤が机の上に置いてあるイメージ
©2025heartful life salon AI-generated image

「愛してる?」2つの意味

歌いだしの問いかけですが、「自分のことを愛してくれる人がいるのだろうか?」と「自分は誰かを愛している(または、愛せる)のかな?」2重の意味があるんじゃないかと思います。

一つ目は、

🔶受け身の問い🔶

誰かが僕を愛してくれるのかな?という意味にとると、「僕がいなくたって別に誰も困らないんじゃないの」って、そんなふうに聞き取れます。

だけど、もう一つの意味は、

🔶能動的な問い🔶

「自分は誰かを愛せる資格なんてあるのかな?」という意味だとすると、「なんだか自信がないなあ」って気持ちが聞こえてきそうですね。

きっと、どちらの感情もあるのではと思います。

”ほの字”が天秤を出した』の意味は?

すごくセンスあるフレーズですよね。

ほの字・・・この言葉は、「惚れる(ほれる)」の頭文字「ほ」と「字」を組み合わせた表現で、誰かに恋していることをやんわり伝えるときに使われます。
直接「好き!」って言うよりも、ちょっと照れくささを含んだ遠回しな言い方で、江戸時代から使われていたそうですよ。

天秤を出した

どういう状況なのだろうと考えたのですが・・・。

「僕なんか」と思っている自信のなさと、「誰かのために生きていたい」という恋心にも似た気持ちを天秤で比べているような気がします。

どっちの気持ちが重いのだろうって。

文太と四季の関係は?

ドラマ「ちょっとだけエスパー」の文太と四季の気持ちを考えてみますね。

文太の気持ち

①「(四季は僕を)愛してる?」(受け身)

四季は記憶を失っているから、別の夫との記憶が混在しているだけで、本当に愛してくれてるわけじゃないんだろうなあという不安が文太にはある。

「(僕は四季を)愛してる?」(能動的)

最初は、ただちょっと「仮初の夫婦」(偽夫婦)という任務だから夫役を演じていたけど、一緒にいるうちに、「もしかして四季を妻として愛し始めているかもしれない」と文太は思いがよぎったりする。

四季の気持ち

「(あなたは私を)愛してる?」

「夫婦なのに、いつもあなたは私によそよそしい態度をとるのよね」と、四季は文太に対して不安な気持ちがある。
「夫婦なのにどうして?」という戸惑いもある。

目が覚めた朝あの日のように
起きられたなら
幸せだった
頭の中で叶えた夢が
僕を苦しめた
(愛して愛して)

引用元:Apple Music「わたくしごと」
朝日が差し込む寝室のイメージ
©2025heartful life salon AI-generated image

思い出される過去

目が覚めた朝あの日のように
 起きられたなら
 幸せだった

このフレーズは、文太が自分の過去を振り返っているように聞こえます。

文太は離婚する前、たぶん目が覚めると隣には妻がいて心地いい空間が広がってて・・・といった、普通の幸せがあったのでは。

頭の中で叶えた夢が
 僕を苦しめた

もう一度あの頃に戻れたらなっていう淡い感情があるけど、現実はネットカフェ暮らしだった。

夢と現実のギャップが自分の心を締め付けるんですよね。

ここでのフレーズが、全て過去形なので文太の気持ちがとても切なく感じます。

ただひとり
あなただけを思いたいだけ
(話したいことばかり)
思い出したいだけ
(話せないのあなたに)
自分を変えても
間違いでも守りたいだけ
誰よりちょっとだけ
(話せないのあなたに)
僕がいるから

引用元:Apple Music「わたくしごと」
夫婦でお料理しているイメージ
©2025heartful life salon AI-generated image

今の文太の気持ち

このセクションは、文太の複雑な気持ちを表しているのではと思います。

ただひとり
 あなただけを思いたいだけ

文太は、ただただ四季の幸せを願っているんですよね。

でも、次のフレーズはどうしてなんだろうって考えちゃいました。

思い出したいだけ」の謎

文太と四季には、過去の共通するような記憶はないはず。

なのに、「思い出す」のは何のことなんだろうって。

前述の「思い出される過去」は、文太が別れた前の妻との日々を思い出してると解釈したのですが、このセクションでは文太の四季に対する気持ちだと思うんですよね。

だから次のように考えてみました。

”思い出”に救いを求める⁈

四季は、夫を事故で失うという辛い現実から思い出の中に逃げ込んだ。

文太を本当の夫だと思い込む(記憶のすり替え)

だから、四季は思い出に救いを求めてるのかもと思いました。

うーん、どう思われますか?

一方、文太は「僕なんていてもいなくても」という感情があったけど、この2人の日々が四季の記憶に残れば、その思い出となった日々が四季を支えて救うことになるのかなと。

だから、そんな特別なことは望まないから、あとで(将来)振り返った時に「思い出したいだけ」なのかもしれないですね。

そして、四季に対して「文太と過ごした時間は幸せだった」と思い出してほしいと文太は思っている。亡き夫の代わりじゃなくて、文太として覚えててほしい・・・。

ちょっと、解釈があってるかどうかわからないですが・・・意味深ですね!

こんな状況でも

本当は、いっぱい話がしたいけど本当のことは言えない。

自分は、四季の前では役者にでもなって夫を演じてみせる。

もしかしたら、こんなふうに文太は思っているのかもしれないですね。

そして、

僕がいるから

ヒーロー的な言葉。すごく頼もしい!

だけど、「ちょっとだけ」というワードがあるのは、文太さんらしいというか 笑

わたくしこういう者といいます。
「職務第一」
「勤勉」こそ美徳。
わたくしこういう者といいます。
人に背を向け明るく振る舞う
癖なのです。

引用元:Apple Music「わたくしごと」
名刺を差し出しているイメージ
©2025heartful life salon AI-generated image

なぜ、自己紹介なの?

今まで、歌詞の冒頭からドラマ「ちょっとだけエスパー」の内容に合うように、考察してきたのですが、ここで、自己紹介的なフレーズが入ってきました。

一瞬、どうして?と思ったし、思われたかも。

・もしかしたら、歌のタイトル「わたくしごと」には、2つの意味が隠されていたのかな?

それは、

①「私事(わたくしごと)」

  個人的な秘密の話

②「私こういう者(わたくし、こういうもの)」

  自己紹介

だから、2つ目の意味である自己紹介文を入れているのかな。

自己紹介しているけど、本当の自分じゃない⁈

「職務第一」
「勤勉」こそ美徳。
」や

人に背を向け明るく振る舞う
 癖なのです。

これは、本当の自分の姿じゃなくて、建前や仮面を被った自分なのかもしれないです。

例えば、文太のサラリーマン像から推察すると、

・就職氷河期世代
・何よりも仕事を優先して、勤勉であるのがサラリーマンの理想だと思って頑張ってきた

そして、本当のことを言えず顔では笑い、本心は隠している・・・それが自分の癖になってるというかしみ込んでいる感じがします。

それはまるで、本音が漏れそうになると急に、建前の自分が割り込んでくるような感じ。

そこで、「ダメだ、こんなこと思っちゃいけない」と自分を抑えてしまう。

・楽曲の中間で、前後のつながりがないような”自己紹介フレーズ”が突然現れたように感じたのですが、実はこっちのけんとさんの天才的な演出なのではと思いました。
ドラマ「ちょっとだけエスパー」の内容とリンクして考えてみると、文太は四季を愛したい気持ち(本音)と会社員エスパーとしての任務(建前)の間で自分の心が引き裂かれそうになっている。

この”自己紹介フレーズ”が現れるまでは、「本当のことは話せないけど、大切な人を守りたい」という心の叫びが聞こえていたのですが・・・。でも、自分の気持ちを否定するように、「いえいえ、私はこういう者です」と、今までの流れを断ち切ってるような印象を受けました。

そこで四季を愛する気持ちが文太の本音とすると、突然現れた”自己紹介フレーズ”が建前の気持ちになるのかなあ。社会人として生きていくための仮面の部分。

人の2面性みたいな感情を、歌詞の構成で表現されているって、本当に素晴らしいなあと思います

目が覚めた朝
あの日のように起きられたなら
幸せだった
君と話した少しの嘘が
僕を苦しめた
(愛して愛して)

引用元:Apple Music「わたくしごと」

このフレーズは、1番に出てくる歌詞とほぼ一緒ですが、1文だけ違っています。

🔶2つのフレーズを比べて思うこと

頭の中で叶えた夢が僕を苦しめた」(A)

君と話した少しの嘘が僕を苦しめた」(B)

(A)もう現実にはない、元妻との幸せな日々。「もし離婚してなかったら?」「もし会社をクビになっていなかったら?」
頭の中で想像して叶えた夢に苦しめられている。

(B)四季との生活は現実にあるけれど、嘘の上に成り立っている生活。「私たち夫婦だよね」といわれても、真実を言えないから苦しめられている。

どちらにしても、苦しい状態ですよね。

だから、(愛して愛して)って。誰か助けて・・・そして救ってほしいと言っているのかもしれないです。文太の辛い気持ちが伝わってきます。

四季は記憶喪失だけど、夫婦間の微妙な違和感に苦しめられてるとしたら、2人とも心の中は落ち着かない状態が続いている気がします。

だからこそ、次のフレーズがとても胸に刺さります。

だったら考え直した
だけど動いたんだ
バカだないらないはず僕は
(話したいことばかり)
思い出す
(話せないのあなたに)
「愛してる」

引用元:Apple Music「わたくしごと」
浴衣を着ている女性のイメージ
©2025heartful life salon AI-generated image

矛盾のようだけど、実は・・・

だったら考え直した
 だけど動いたんだ

このフレーズを文太の気持ちに置き換えてみますね。

例えば、文太は、今の状態だと心が落ち着かないから、「このままではいけない、真実を言おう」と考え直したのかもしれません。

その行動をとったかというと・・・結局は、今まで通り偽りの夫婦関係をつづけている。

体が自然と夫役を演じてしまってるのかなと想像できます。

それは、四季を傷つけたくないから。

偽りの夫婦でも、四季に楽しい生活をさせてあげれたらという文太の優しさかもしれないですね。

自分を見つめなおすと

そこで、自然と次のフレーズに繋がります。

バカだないらないはず僕は

”何やってるんだろうな、俺は”という感情が伝わってきます。そんなヒーローみたいなこと出来る柄じゃあないのに・・・って。

すごくやるせないというか、切ないですね。

やっぱり考え直した
だけど変われないな
バカだな知らないはず僕は
(話したいことばかり)
思い出す
(話せないのあなたに)
「僕がいるから」
(話したいことばかり

話せないのあなたに)

引用元:Apple Music「わたくしごと」
悩んでいる男性のイメージ
©2025heartful life salon AI-generated image

やっぱり考え直した
 だけど変われないな

このフレーズからは、何度も自問自答してる文太の表情が、目に浮かぶようですね。

ただひとりあなただけを
思いたいだけ
(話したいことばかり)
思い出したいだけ
(話せないのあなたに)
自分を変えても
間違いでも
守りたいだけ
(話したいことばかり)
だれよりちょっとだけ
(話せないのあなたに)
僕がいるから


作成:GRP、Kocchi No Kento

引用元:Apple Music「わたくしごと」

ドラマ「ちょっとだけエスパー」の文太たちのミッションの謎や、文太と四季の関係・市松という謎の大学生の存在など気になることだらけです。

これからの展開が楽しみですね。

もどかしそうにしている文太・大泉洋さんの演技がすごく好きです。

僕がいるから

このフレーズのように、きっとヒーロー的な活躍をしてくれそう。

でも、たぶん”ちょっとだけ” 笑

まとめ

今回は、こっちのけんとさんが歌う「わたくしごと」をドラマの内容とリンクしながら歌詞の意味をみてきましたが、いかがでしたでしょうか?

「愛してる?」という問いかけから始まるこの歌は、何が正解なのかって言ってないんですよね。

「職務第一」で生きる建前の自分か、「ただあなただけを思いたい」と願う本音の自分なのか・・・。 本当の自分はどちらなんだろう。

「誰よりちょっとだけ、僕がいるから」この歌詞のように、完璧なヒーローじゃない。 まっすぐに生きられる強い人間でもない。 でも、「ちょっとだけ」でも、ここにいる。

いつもいろんな感情に揺り動かされてしまうかもしれないですが、大切な人にいつもここにいるよと伝えられたら素敵ですよね。

ドラマの展開が毎週楽しみです!

こっちのけんとさんが歌う「わたくしごと」もぜひ聴いてみてくださいね。

最後までお読みいただきありがとうございました!

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