こんにちは。
妻夫木聡さん主演の日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』、ご覧になりましたか?
初回視聴率11.7%、TVer再生数はわずか2日間で100万回を突破し、放送中にはX(旧Twitter)のトレンド1位を獲得。TVerのお気に入り登録数も73.1万人(10月20日現在)を超え、今まさに話題沸騰中のドラマです。
正直、私も最初は「競馬のドラマって…難しそう」と思っていました。競馬って専門知識が必要そうだから見てわかるかなと思ってたのですが…。
でも、実際に見てみたら全然違いました。
SNSでも「競馬のルール全く知らないのに泣けた」「馬と人の絆に感動した」「週末、競馬場に行ってみたくなった」といった声がたくさん。
今回は、どうしてこんなにも『ザ・ロイヤルファミリー』にハマってしまう理由を探っていきますね。
出演キャスト
- 妻夫木 聡…栗須栄治 役(税理士・株式会社ロイヤルヒューマン勤務)
- 佐藤浩市…山王耕造 役(株式会社ロイヤルヒューマン社長)
- 目黒連…(わかり次第追記しますね)
- 松本若菜…野崎加奈子 役(ノザキファーム・栗須の元恋人)
- 三浦綺羅…野崎翔平 役(加奈子の息子)
- 木場勝己…野崎剛史 役(加奈子の父)
- 黒木瞳…山王京子 役(耕造の妻)
- 小泉孝太郎…山王優太郎 役(耕造の長男・人事部長)
- 関水渚…山王百合子 役(耕造の長女)
- 沢村一樹…椎名善弘 役(株式会社ソリューCEO)
- 吉沢悠…相磯正臣 役(椎名のレーシングマネージャー)
- 安藤政信…広中 博 役(広中厩舎(きゅうしゃ)の調教師)
- 長内映里香…安川すみれ 役(調教助手)
- 秋山寛貴…遠山大地 役(厩務員)
- 津田健次郎…平良恒明 役(東日スポーツ競馬班記者)
- 高杉真宙…佐木隆二郎 役(騎手)
あらすじ
大手税理士事務所に勤める栗須栄治(妻夫木聡)は、経営難に陥った人材派遣会社「ロイヤルヒューマン」の競馬事業部を調査するよう命じられます。
そこで出会ったのは、馬に人生を懸ける馬主の山王耕造(佐藤浩市)と、かつての恋人である野崎加奈子(松本若菜)ら、競馬に情熱を注ぐ人々でした。
彼らの熱意と現実の厳しさに触れた栗須は、挫折していた自分を見つめ直し、思い切って競馬事業部の専任秘書として新たな一歩を踏み出すことを決意するのだが…。
ドラマ第2話では事業部の廃止を進める山王の息子・優太郎(小泉孝太郎)との確執や、「年内に1勝をあげる」という厳しい条件が立ちはだかる。果たして栗須と耕造はどのように決断するのでしょうか。
時が経ち謎の青年(目黒連)の出会いにより、栗須の夢はどのように変化していくのかなど。
このドラマは、夢を諦めかけていた大人たちがもう一度希望をつかもうとする、20年にわたるような再生と挑戦の物語です。
「馬主」とは・・・夢を託す人のこと

山王耕造のように「馬主」として生きるには、経済的にも精神的にも大きな覚悟が必要です。
JRA(日本中央競馬会)の個人馬主登録には、次の条件が定められています。
・過去2年間の年間所得:2,000万円以上
・継続的に保有する資産:1億円以上
・JRAの審査に合格すること
※JRA公式サイト参照
(2025年10月現在)

なぜJRAは厳しい基準を設けているの?
重い責任と信頼
❖JRAが厳しい経済基準を設けているのは、馬を預かる厩舎・調教師・騎手・生産牧場など、多くの人の生活や命(馬)に関わる責任を持つ立場だからです。
「この人は、途中で責任を放りださない」
「この人なら、馬の命を最後まで預けられる」
お金そのものよりも、お金を通して見える誠実さや継続性・責任感が大切になってくるんですね。
「馬主=夢を持つ人」と言われる理由
競馬は、投資としてみれば非常に効率が悪い世界なのではと思います。なので、馬主でいらっしゃる方は、利益を出すことを目的にしていないかもしれません。
なぜなら、1頭の維持費は年間約1,000万円近くもかかるといわれ、多くの馬は賞金だけでそのコストを回収できないからです。
それでも馬主になる人は、
「自分の馬がターフ(芝生)を駆け抜ける姿を見たい」
「生まれた命に夢を託したい」
という想いがあるのでは…。
馬の一生とは

『生産牧場』— 北海道で生まれて
競走馬は生産牧場と呼ばれる場所で誕生しますが、その多くは北海道・日高地方の牧場で生まれます(全体の80%を占めています)。
春、種付けされた母馬から新しい命が生まれ、子馬は母馬のもとで約6か月を過ごします。その後、離乳(りにゅう)を迎えると母馬と別れ、同じ年に生まれた子馬たちとともに過ごすようになります。
ここで、馬同士の社会性や生きる力を学んでいくのです。
『放牧地』 ― 自然の中で基礎体力を育てる
生後11か月ほどになると、子馬たちは広大な放牧地を走り回りながら、筋肉や持久力などの基礎体力を養う時期に入ります。
この時期を過ぎると、彼らは生産牧場を離れ、次のステップである「育成牧場」へと旅立ちます。まさにここからが、“競走馬としての人生”の始まりです。
『育成牧場』 ― 人と出会い、走ることを覚える
育成牧場では、1歳の秋ごろから人を乗せるための訓練が始まります。最初は人の重さや指示に戸惑いながらも、ゆっくりと慣れていきます。
やがて1〜2歳にかけて、騎乗者の指示に従って走るための初期調教や、レースに耐えられる体づくりのための本格的なトレーニングを行います。
この育成期間は、まさに「競走馬の卵」が“走る命”へと変わる大切な時間。
人と馬との信頼関係が少しずつ築かれていきます。
『トレーニングセンター』 ― 夢へ向かう最終段階
育成牧場での訓練を終えた馬たちは、JRAのトレーニングセンター(栗東または美浦)へと移送されます。
ここでは、調教師や厩務員たちのもとで、「ゲート試験」(スタート練習)や「追い切り」(スピード強化)といった、レース出走に向けた最終調整が行われます。
『デビュー』 ― 1頭の競走馬が“誕生”する瞬間
そしてついに、JRAの競馬場で初めてレースに出走する日。
1頭の競走馬が正式に誕生する瞬間です。
ここに至るまでに、母馬・生産者・育成牧場・調教師・騎手――数えきれない人々の情熱と努力が注がれています。
『ザ・ロイヤルファミリー』が描く“命の物語”も、馬の一生を知るとより深く理解できるようになりました。
引退後の新たな人生は?
競走馬の現役期間はわずか数年。
引退後は、繁殖馬や乗馬として第二の人生を歩む馬もいれば、余生を支援施設で過ごす馬もいます。
ただ、行き先を見つけられない馬がいる現実も。
それでも近年は、「引退馬協会」や「ホースプロジェクト3S」など、命をつなぐ活動が広がっています。
騎手として活躍

ドラマ第1話では、騎手本人役として出演された武豊騎手。
彼はまさに”生ける伝説”です。
通算4,611勝、G1勝利数は84勝(中央)という驚異的な記録を打ち立てて、1987年のデビューから39年間、第一線を走り続けるその姿に感動を覚える人も多いと思います。
武豊騎手が出演を決めた理由について、自身のオフィシャルサイトでこう語っています。
「競馬の世界というのは本当に多くの人が携わっていて、いろいろな側面があると思うのですが、競馬関係者の方々が同じ方向の目標に向かっているというところをぜひ見ていただけたらなと思っています」
競馬に関わるすべての人々の情熱と絆——その想いが、ドラマ全体のテーマと見事に重なっています。
追記:第2話「逃げ馬」(10月19日放送)
「ロイヤルイザーニャ」のレース、すごくよかったですね。
調教師・広中博の大胆な戦略には、「そこまで考えられてるんだ」って驚きました。もし見逃されていたら是非ご覧になってくださいね。
まとめ
今回は、日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」の馬と人間がはぐくむ感動ストーリーにハマる理由をまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
日曜劇場「ザ・ロイヤルファミリー」が教えてくれたのは、競馬は単なるギャンブルではなく、夢と情熱、そして絆の物語だということ。
競馬の世界に少しだけ触れて、馬と人間の温かい世界を知ることができた気がします。
一頭の馬を育てるために、多くの方々の愛情がたくさん注がれているんだなあって、感動しました。
これからドラマの展開がどうなっていくのか楽しみですね。
最後までお読みいただきありがとうございました!