レオ・レオニの絵本で学ぶ、友情と勇気の物語

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こんにちは。

子どもたちに大人気の「スイミー」を描かれたレオ・レオニさんはご存知ですか?

レオ・レオニさんは、オランダ生まれのイタリアとアメリカで

活躍した絵本作家で、動物を主人公にした作品が多くありますよ。

彼の作品は、シンプルですが奥が深く、子どもから大人まで楽しめるものばかりです。

また彼の絵本は、色彩や形の美しさだけでなく、

人間の心や社会の問題にも触れています。

レオ・レオニさんの作品は、半世紀にもわたって愛され続ける名作ばかりです。

そんな魅力的な作品を多く残したレオ・レオニさんの

作品を深掘りしていきたいと思います。

タップできる目次

レオ・レオニさんの一生って?

オランダの風景

まずは、レオ・レオニさんの生涯をみていきたいと思います。

彼は1910年にオランダのアムステルダム(オランダの首都)に生まれました。

彼の家はユダヤ人の裕福な家庭で、

小さい頃から芸術に囲まれて育ちました。

また、オランダ王立美術館の石膏像がある部屋で

彼はデッサンすることが許可されていたそうですよ。


また、14歳の時にイタリアのジェノヴァに移住し、

スイスのチューリッヒ大学で経済学を学びました。

21歳という若さで彼は、1931年にノーラ・マッフィーと結婚し、

イタリア共産党の党員として未来派グループに参加しましたが、

後に距離を置くことになりました。

彼は1939年にイタリアのファシスト政権と人種差別法により、

アメリカに亡命しました。彼はペンシルベニア州の

フィラデルフィアの広告代理店に就職し、

グラフィックデザイナーとして活躍しました。

さらに彼は1945年にアメリカ国籍を取得し、

1953年にはアスペン国際デザイン会議の初代会長を務めました。

彼はエリック・カール(はらぺこあおむしの著者)」の才能を見出し、

絵本の仕事を勧めたそうです。

不思議な縁ですね


彼は1959年に孫のために作った絵本『あおくんときいろちゃん』で

絵本作家としてデビューしました。

彼は色や形の魔法を使って、動物たちの冒険や友情を描きました。


その後彼は1962年に再びイタリアに戻り、

自身の本のイラストレーターや、彫刻の活動を始めました。

彼は1976年に「平行植物」という想像上の植物の本を出版しました。


そして1999年にイタリアのトスカーナで死去しました。

彼はおよそ40冊の絵本を発表し、多くの賞を受賞しました。
レオ・レオニさんは、絵本作家としてだけでなく、人間としても素晴らしい方だったと思います。

レオ・レオニさんの絵本の内容を詳しく

モノタイプ技法を使って絵画を作成しているアーティストのイメージ図

(モノタイプ技法を使って絵画を作成しているアーティストのイメージ図)

レオレオニさんの作品で、モノタイプで描かれたのは、

『スイミー』や『コーネリアス』などがあります。

モノタイプとは、版となるものの上に絵の具を塗り、

紙に写し取ることで、偶然の表現や効果を狙う版画の技法です。

モノタイプの特徴は、一点一点違う絵になるということで、

まったく同じものを制作することはできません。

偶然の巡り合わせによって、作品が出来上がっていくんですね。

彼の作品はとても味わい深いです。

モノタイプで描かれた作品から学ぶことって?

モノタイプ技法で描かれた穏やかな風景の絵画のイメージ図

(モノタイプ技法で描かれた穏やかな風景の絵画のイメージ図)

モノタイプで大切なことは次の2つあると思います。

一つ目は、偶然性や不確実性を楽しむことです。

モノタイプは、絵の具の混ざり具合やにじみ具合など、

制作者の意図しない要素が作品に影響します。

しかし、それがかえって作品に個性や魅力を

与えることもあります。

レオレオニさんは、モノタイプの技法を使って、

水や波や葉っぱなど、自然のさまざまな表情を表現しています。

彼のモノタイプの作品を見ると、

自然の美しさや不思議さに感動するとともに、

偶然の出会いや驚きを楽しむことができますよ。


二つ目は、自分らしさや個性を大切にすることです。

モノタイプは、一点ものの技法なので、

同じものを作ることはできません。

つまり、モノタイプの作品は、制作者の一瞬の感性や思いが反映されたものです。

レオレオニさんの作品は、自分とは何者なのか、

自分の居場所はどこなのか、

というテーマが多くあります。

モノタイプの作品を見ると、

自分の感じ方や考え方が他の人と違っても、

それが自分の個性や魅力であることを認めることができます。

レオ・レオニさんのおすすめの絵本とは?

レオ・レオニさんの絵本はたくさんあり、

おすすめを決めるのは難しいですが、

彼が使ったさまざまな技法ごとに分けて

絵本をご紹介したいと思います。

例えば、モノタイプ、コラージュ、フロッタージュ、

スタンピングなどです

彼は、およそ40冊の絵本を発表し、

多くの賞を受賞しました。

まずは、先ほどご紹介したモノタイプから。

モノタイプ
モノタイプとは、版となる素材の上に絵具で絵を描き、紙に写し取る技法です。


モノタイプを使った絵本には、『スイミー』

『ひとあしひとあし』などがあります。


『スイミー』は、家族を失った黒い魚が新しい仲間と力を合わせて危険に立ち向かう物語です。


『ひとあしひとあし』は、しゃくとりむしの旅を描いた物語です。


コラージュ
コラージュとは、切った紙を貼り付けて一枚の絵を構成する技法です。


コラージュを使った絵本には、『フレデリック』『あおくんときいろちゃん』などがあります。


『フレデリック』は、冬に備えて働く仲間とは違って、光や色や言葉を集めるねずみの物語です。冬眠に備えて食べ物を集めるねずみたちの中で、フレデリックは太陽の光や色、言葉を集めていました。この作品は、コラージュでねずみや岩、植物などを表現しており、紙の質感や色彩が温かみを感じさせます。


『あおくんときいろちゃん』は、青と黄色の絵の具が混ざって緑になることを発見する物語です。

エリック・カールさんのコラージュ手法についての関連記事はこちら↓


フロッタージュ
フロッタージュとは、表面がでこぼこした物の上に紙を置き、

鉛筆などでこすると、その模様が紙に写し取られる技法です。


フロッタージュを使った絵本には、

『ひとあしひとあし』『ペツェッティーノ』などがあります。


『ペツェッティーノ』は、自分が何かの部分品であると

思って自分探しをする四角いものの物語です。


スタンピング
スタンピングとは、型どりできるものに

絵の具やインクを付けて、

紙に押し当てて型の模様を写す技法です。


スタンピングを使った絵本には、

『あいうえおのき』『せかい いち おおきな うち』などがあります。


『あいうえおのき』は、嵐に吹き飛ばされた

あいうえおの葉っぱたちが、

手をつないで言葉を紡ぎ出す物語です。


『せかい いち おおきな うち』は、世界一大きな家に住む男の子が、

家の中でさまざまな冒険をする物語です。

絵本から勇気と友情の物語が見えてくる

勇気と希望を与えてくれるようなレオ・レオニさんのイメージ図

(勇気と希望を与えてくれるようなレオ・レオニさんのイメージ図)

レオ・レオニさんの絵本からは、

たくさん学ぶことがあります。

特に、勇気と友情をテーマに描かれている作品が多く、

とても感銘を受けます。

例えば、「フレデリック」は、

小さなマウスのフレデリックが、

冬の間に食べ物を集める代わりに

詩を作ることを選ぶ勇気を描いています。

フレデリックは他のマウスたちと

一緒に冬を越すために必要な食べ物を集めることができるのに対し、

彼は自分の内なる芸術性に従い、

美しい詩を作ることに情熱を注ぎます。

彼は他のマウスたちに自分の詩を読み聞かせることで、

冬の季節をより豊かなものにします。

この物語は、勇気を持って自分の才能を追求することの大切さを教えてくれます。また、物質的なものだけでなく、精神的なものも大切だということや、自分の得意なことで他人に貢献できるということです。

また、「スイミー」は、

一匹の小さな黒い魚が他の魚たちと

協力して敵を打ち破る友情の物語です。

スイミーは海で唯一の黒い魚であり、

他の魚たちは彼を受け入れず、

彼を孤立させます。

しかし、スイミーは自分の特異性を利用し、

他の魚たちと協力して敵に立ち向かいます。

彼らは一緒に泳ぐことで、敵を欺き、

勇敢に立ち向かいます。

この物語は、友情と協力の力がどれほど強力であるかを示しています。

『アレクサンダ と ぜんまいねずみ』のお話は、

とかげのアレクサンダは、

ぜんまいねずみに憧れていました。

ある日、ぜんまいねずみと友だちになり、

一緒に遊びますが、ぜんまいねずみは

ぜんまいが切れると動けなくなってしまいます。

アレクサンダは、ぜんまいねずみを助けるために、

自分のしっぽをぜんまいにしてあげます。

この作品は、コラージュとモノタイプの技法で描かれており、とかげやぜんまいねずみの質感や表情が鮮やかに表現されています。この作品から学ぶことは、友だちのために自分の大切なものを差し出すことの意味や、自分と違うものに対する理解や尊重の大切さです。

他にも、「ピエロのおはなし」や「ズーンとガソリン」など、さまざまな絵本があります。これらの絵本は、主人公たちが困難に立ち向かい、友情を通じて助け合う様子を描いています。子供たちは、これらの物語を通じて勇気を学び、友情の大切さを理解することができます。

まとめ

今回は、レオ・レオニさんの絵本についてまとめてみました。

いかがだったでしょうか?

20世紀を代表する絵本作家のお一人ですが、

彼の作風とその絵本に込められた想いは、

何十年経っても消えることはありません。

いい作品に出会うことは子どもたちだけでなく

大人の私たちにとっても

とても貴重な財産となると思います。

現代は、なんでもすぐ手に入る時代ですが、

自分から知ろうとしなければ、

一生知らないで終わることも多いです。

この世に散りばめられた素敵な作品に

これからもたくさん出会えるといいですね。

私ももっと好奇心を持って

探していこうと思います

最後までお読みいただきありがとうございました!

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