最近、アップサイクルという言葉をよく耳にするようになりました。
毎日ゴミの仕分けをして廃棄するように気をつけていますが、
可燃物だと焼却して終わりっていう意識しかありませんでした。
毎週回収されるビン、缶、ペットボトルなどは、リサイクルされたりリユースされたり
とすることで、ゴミ削減のお手伝いをしているというイメージです。
でも廃棄しようと思っていたものが、
アップサイクルすることによって廃棄物に価値が生まれるなんて素敵ですね。
そこで、今回はアップサイクルの魅力や新しい価値の誕生についてまとめてみたいと思います。
気になる方は、最後までご覧くださいね。
アップサイクルとリサイクルの違いって?
まずは、アップサイクルとリサイクルの違いを見ていきますね。
アップサイクルとリサイクルは、どちらも廃棄されるはずのものを再利用するという点では同じですが、その方法や目的に違いがあります。
アップサイクルは、元の製品の素材や特徴をそのまま生かしながら、デザインやアイデアによって新たな価値を与えることです。
例えば、古い本を切って折ってランプシェードにしたり、不要になった服を小物にアレンジしたりすることがアップサイクルです。
(おしゃれなランプシェード)
アップサイクルのメリットは、原料に戻す際に必要なエネルギーやコストを抑えられることや、ビジネスチャンスが広がることです。
アップサイクルのデメリットは、材料の安定した確保が難しいことや、廃棄の常態化につながりかねないことです。
次に、 リサイクルとは、元の製品を原料や材料に戻して、別の製品に作り変えることです。 例えば、ペットボトルを繊維にしたり、紙を再生紙にしたりすることがリサイクルです。
(リサイクル工場のイメージ図)
リサイクルのメリットは、資源の有効活用や環境負荷の軽減につながることです。
リサイクルのデメリットは、原料に戻す際にエネルギーやコストがかかることや、品質が低下することです。
つまり、アップサイクルとリサイクルの最も大きな違いは、一度資源に戻すか戻さないかということです。
アップサイクルはそのまま、リサイクルは戻すということです。 また、アップサイクルは元の製品よりも価値が上がることを目指しますが、リサイクルは元の製品よりも価値が下がることもあります。 このように、アップサイクルとリサイクルは、似ているようで異なる再利用の手法です。 それぞれのメリットやデメリットを理解して、適切に選択することが大切ですね。
(アップサイクルのイメージ図)
最近発売された「アップサイクル!」という本は、
アップサイクル×起業する中学生のお話です。
中学生が主人公ですが、大人が読んでもとても参考になるし
ワクワク感が止まらないです
佐藤まどか著(2023年10月発刊)
著者の佐藤まどかさんは、次のようにおっしゃっています。
「物を(人との関係も)アップサイクルし、未来に向けてワクワクできるような可能性があることを伝えたい」と佐藤まどかさんはおっしゃっています。
今までの既成概念を壊して、
もっと柔軟な心でアップサイクルしていきたいですね。
廃棄物から生まれる新しい価値って?
では、廃棄物をアップリサイクルして例をいくつかまとめてみますね。
バービー人形のメーカーである米マテル社は、水路や海岸域の近くの地面に落ちていたプラスチックごみを回収して、新しいバービー人形を作りました。
このプラスチックごみは、本来であれば海洋に流出するはずでしたが、おもちゃに生まれ変わることで、海洋汚染の防止と子供たちの楽しみに貢献しています。
この事例は、2021年に紹介された物ですが、現在(2023年)でも海岸近くにはプラスチックゴミが落ちていることがありますので、このゴミがアップサイクルされて、価値あるものに生まれ変わってくれたらいいなと思います。
でも、その前に海岸にはゴミを落とさないで持ち帰って欲しいですが・・・
食べられるコンクリートとは、廃棄される食品や食品廃棄物を乾燥・粉砕・熱圧縮することで作られる新素材です。
中でも白菜の廃棄物で作ったものは、コンクリートの約4倍の曲げ強度を持ち、建材やインテリアなどに活用できるそうですよ。
今までの概念がひっくり返りそうですね。
また、生分解性が高く、時間が経てば土に還るという特徴もあります。
食品ロスや環境負荷の削減に貢献するだけでなく、食品由来の色や香りを生かした空間づくりにも役立ちます。
さらに、将来的には食べることも可能になるかもしれませんね。
もし実現したらグリム童話の「ヘンゼルとグレーテル」に出てくるお菓子の家も夢じゃないですね。(先日見たTVでも言われてました)
この素材は、東京大学発のベンチャー企業fabula(ファーブラ)が開発したもので、世界初の技術です。 これまでに、白菜やみかんの皮、コーヒーかす、コンビニ弁当など60種以上の食品廃棄物から食べられるコンクリートを作ることに成功しています。 2025年大阪・関西万博会場内のギャラリーで、この素材を使った建築物が初めて実装される予定です。
もしこの建築物が展示されたら是非見にいきたいです。
fabulaの公式サイトはこちら↓
オランダのアップサイクルシャツプロジェクト「Archivist」は、ホテルの使用済みのベッドシーツをTシャツにリデザインしています。
ベッドシーツは、高品質のコットンでできているにもかかわらず、シミや穴などの理由で廃棄されてしまうことが多いそうです。
しかし、Archivistは、そのベッドシーツを切り貼りして、オリジナルのTシャツに仕立て直しています。 このTシャツは、環境に優しく、快適で、耐久性が高いという特徴があります。
こちらは、2020年のニュースですが、
IDEAS FOR GOODというとっても興味深いニュースばかりを集めた素敵なサイトに詳しく載っていますよ。
最近見つけた、私のお気に入りのサイトです
気になる方は、ご覧くださいね。
富山県のアップサイクルブランド「家’s(イエス)は、空き家からレスキューした家具や建材をアートに昇華しています。
例えば、古い箪笥や木彫りの熊などを発掘し、アーティストと連携して色やデザインを施しています。 これらの作品は、古いものの魅力を残しつつ、現代の暮らしに合った新たな価値を持っています。
(アップサイクルされた桐箪笥のオリジナルイメージ図です)
廃棄処分になる古い家具がアップサイクルされて商品化されて、再び私たちの元に戻ってくるというサイクルは本当に素敵ですね。
職人さんの思いがこもった家具を、一生、いえ、次の世代の子どもたちにも受け継いでもらい気がします。
これからの日本は、ますます空き家が増えていくと予想されています。
空き家問題は、人ごとではないと思っています。
古いものに新しい風を吹き込み
新しい価値が生まれる
家具のアップサイクルは、
SDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)にも貢献できるアイデアですね。
この富山県の魅力的な株式会社家’s(イエス)のような企業が増えていくといいなあって思います。
古くて廃棄されるものが、
アイデア次第で宝物になる
そう思うと、ワクワクが止まらないですね。
株式会社家’s(イエス)の公式サイト↓
これらの事例は、廃棄物から生まれる新しい価値の一例です。 他にも、廃棄されるコーヒー豆からビールを作ったり、廃材や古道具を建物に使ったりするなど、さまざまなアップサイクルの取り組みがあります。
アップサイクルは、資源の有効活用や環境負荷の軽減につながるだけでなく、クリエイティビティや美意識を刺激することもできます。
まとめ
今回ご紹介したアップサイクルの記事はいかがだったでしょうか?
素晴らしい発想で、これからも「廃棄物から生まれる新しい価値」がどんどん生まれていくことに期待したいです。
でも、アップサイクルは私たち一般家庭でもできることはいっぱいあるのかなと思います。
物をたくさん買って、飽きたらすぐ捨てるという生活ではなくて、
何かに変化させることはできないかなと
思いを巡らせていきたいです。
この地球から少しでも廃棄物を減らして
環境に優しい生活ができればいいですね。
最後までご覧いただきありがとうございました!