離婚伝説が歌う「大空港」。テレビ朝日系『大空港~GATE24~』の主題歌として書き下ろされました。
どこか懐かしくて心地いいメロディアスな曲。
空港と言えば”出会い”と”別れ”が織りなすイメージなんですが、「大空港」のMVで描かれるのは離婚伝説(バンドのメンバー)と犬がメインです。
どうしてこれほどまでに”描かない”ことを選んだのだろうって思いました。
この記事では、離婚伝説が歌う「大空港」を中心に、あのミニマルなMVが伝えたかったことやドラマ『大空港~GATE24~』や歌詞の意味などを考えてみますね。
離婚伝説「大空港」MVで空港や飛行機を描かないのはどうして?

思いっきり個人的な想像でしかないのですが、離婚伝説「大空港」のMVは、空港を”場所”ではなく”感情”として撮ったからなのではと思います。
離婚伝説のお二人が伝えたかったことは空港の様子ではなくて、大切な人を見送る側というか残された人の心の内側を表現したかったから・・・
ボーカルの松田歩さんが雨に打たれながら歌うシーンは、”去ってしまった人を抱え続ける記憶”が痛いほど伝わってきますね。
もう少しMVを詳しく紐解いていきますね。
1. 雨に濡れながら歌うシーン
MVの冒頭から雨が降っているシーンが出てきます。これは歌詞にある「言えなかった言葉」や「こぼれそうな涙」を視覚化しているような気がします。
ただ”悲しくて辛いんだよ”というより、歌の主人公の感情を映像として見えるようにしてくれているからこそ、自分の心に深く刺さってきます。
2. モノクロ映像
モノクロにすることで、映像が一気に思い出や心の描写よりになるのではって思います。映像から色がなくなると、空港にあふれている華やかさだったり旅行するワクワク感が消えてしまう。
その代わりに時間の流れがスローというより、もしかしたら主人公の想いがずっとその場所にとどまっているような印象すら受けますよね。
音楽ナタリーでは、今回公開されているサムネイル画像についてとてもしっくりくるような表現をされていました。
”寂しげな表情で一人たたずむ松田歩”って。
私も見てみたのですが、たしかにモノクロの画像だからよりいっそう寂しさが伝わってくるんですよね。
3. 大きな黒い犬が寄り添う場面
2番の歌詞のところからどうして大きな犬が登場するのかなって、自分なりに考えてみました。
MVのシチュエーションを確認してみますね。
大きな黒い犬ちょっと離れたところからボーカルの松田さんを眺めていて、「あの日の面影を探してる」(「大空港」歌詞より)のフレーズのところでわんちゃんが松田さんの近くまで歩いてきてくれます。
ちなみにこの犬、調べてみると「くるり」という名前で犬種は柴犬という情報も見かけましたが、公式なクレジットは見当たりませんでした。
実際に何度か見返してみると、垂れ耳で体格もしっかりしていて、私には黒のラブラドール・レトリーバーのように見えます。
もし詳しい方がいたら教えてください 笑
この黒ラブちゃん(すみません、勝手にそう呼んでます)は、松田さんのほうを見つめて寄り添っているというよりは、同じ方向を見てそっとそばにいるだけという感じです。
人でもそうなんですが、悲しい時にいろいろ詮索して深く聞いてこられると逆にしゃべりたくなくなっちゃうときがあります。今は何も聞かずにそっとしておいてほしいみたいな・・・
なので「大空港」のMVのように、黒ラブちゃんが横にただ座っていてくれることに心が温まります。
2回出てくる「離さないよ」の意味は一緒?それとも・・・

「大空港」(離婚伝説)の歌詞の中で、「離さないよ」という言葉が2回でてきます。一つ目は一番の歌詞の最後あたりで、二つ目はサビの最後あたり。
最初のほうは、歌の主人公はまだ二人の思い出が詰まった写真を握りしめているという描写があるので、まだ忘れたくない離したくないんだよという気持ちが伝わってきます。
一方最後の「離さないよ」は、同じ言葉の繰り返しのはずなのですが、ちょっと違うのかなと思ってて。どうしてかというとラストのフレーズで「涙を拭いてさよなら」(離婚伝説「大空港」歌詞)と締めくくられているので、離さない気持ちとさよならという二つの感情が入り混じってる印象を受けました。
これは去った人にいつまでも「しがみつく」でもないし「ふっきれて進む」でもないような感情。ちょっと複雑な感情のようで、今まさに乗り越えようとしている状態なのではって気がします。
この主人公の絶妙な感情。それが「大空港」の歌詞の中で、すごく鮮やかに表現されていて、思わず心に沁みました。
◆ 「離さないよ」というのは、相手を呼び寄せるのでもなく、手離してしまうのでもなく、抱えたまま時間を過ごすということなのかなと思います。
MVに登場する大きな犬と松田さんとの対比が、この心の状態を表現しているのかもしれないですね。
ただただ同じ時間を生きているとして・・・
ドラマ『大空港~GATE24~』

ドラマ『大空港~GATE24~』を毎週見ています。趣里さん演じる森万智の気づきに、いつも「なるほど」って思ってしまいます。
このドラマは内閣官房直属のスペシャルユニット「GATE24(Global Airport Task Enforcement)」のメンバーが、日本の玄関口となる空港で国際犯罪を水際で防ぐことを描いた壮大な物語。
また「GATE24」というのは、現実の「出入国在留管理庁(入管)」と「税関」と「検疫」を横断するフィクション上の架空組織としてつくられています。

税関・入管・検疫はどう違うの?
ちょっと難しいですよね。簡単にまとめてみます。
| 名前 | ひとことで言うと | 空港でやっていること | よくある「ストップ!」の例 |
|---|---|---|---|
| 税関ぜいかん | 「モノ」を見る係 | スーツケースの中身を確認して、税金がかかる買い物や、持ち込んではいけない物がないかを調べる | お土産を買いすぎた/ブランド品のコピー/危険な物 |
| 入管にゅうかん | 「ヒト」を見る係 | パスポートやビザを見て、この人が日本に入っていいかどうかを判断する | パスポートの期限切れ/ビザがない/滞在の目的があいまい |
| 検疫けんえき | 「病気・虫」を止める係 | 体調が悪い人がいないか確認したり、病気や害虫がついているかもしれない食べ物・動植物をチェックする | 熱やせきがある/生ハムやソーセージ/果物・植物・ペット |
担当しているのは、税関=財務省、入管=法務省(出入国在留管理庁)、検疫=厚生労働省(人)と農林水産省(動物・植物)です。
趣里さん演じる森万智は、鋭い観察力がありモノを見るスペシャリスなので税関職員にぴったり。
主題歌「大空港」とのつながりは?

ドラマの「大空港~GATE24~」はスケール感が大きいと思いがちなのですが、個人一人ひとりやその人が持っているものを見ているので、実は入国してくる人たちの物語でもあるんですよね。
そこが離婚伝説が「大空港」の中で歌っている歌詞と通じるものがあるんじゃないかなって思います。
ドラマではこれから日本に入国してくる人の話、主題歌は大切な人を空港で見送った後の話。どちらも空港を起点とした人間模様なのかなって。
ドラマ第5話(8月21日放送)
この回では、板垣李光人君が演じる税関職員の松山篤志(あつし)が思いもよらないことに巻き込まれて大ピンチでした。もしかして、お仕事辞めてしまうのかもってところまで追い込まれてしまいました。
リアルタイム見逃してしまったので、Tverで視聴しながら「李光人君絶対やめないでー」って心の中でつぶやく私。
ドラマでは万智(趣里さん)や早見(眞栄田郷敦さん)たちの懸命なフォローもすごく素敵でしたよ。特に、刑事さんがある男に事情徴収してる時に早見が途中で話しかけるシーンがあったんですけど、そこすごく良かったです。
「一人の男の人生を救うことができる、それができるのはあなただけです」(セリフ)
そして、
「刑事さん」って。フフフ
ぜひ見逃された方は観てくださいね。おすすめです!
ドラマ「大空港~GATE24~」も主題歌「大空港」も、すごく一人ひとりの感情にフォーカスして丁寧に描かれています。
感動のシーンで流れてくる主題歌にも注目してみてくださいねー
まとめ
今回は、離婚伝説が歌う「大空港」を中心に、あのミニマルなMVが伝えたかったことやドラマ『大空港~GATE24~』や歌詞の意味などをまとめましたが、いかがでしたでしょうか。
MVで空港のシーンをあえて描かないという選択は、観る人それぞれの記憶を映す余白をつくるためだったのかなあと、私は感じました。
だからこそ、同じMVを観ても浮かんでくる情景は人によって違ってくるはずです。
ドラマ『大空港~GATE24~』も毎週さまざまな出会いと別れを描いていくので、その回ごとに主題歌の聴こえ方が変わっていきそうです。
ぜひドラマの展開とともに、離婚伝説が歌う「大空港」の世界観に浸ってみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました!

