こんにちは。
フジテレビ月9ドラマ『海のはじまり』は、登場人物一人ひとりの感情がとても丁寧に描かれていて、切なさとあたたかさが静かに胸に広がる作品でした。
親子の愛情、家族とのつながり、そして言葉にしきれない喪失や寂しさ。
このドラマは、誰かを想う気持ちの複雑さを繊細に映し出していて、見るたびに心を揺さぶられます。
とくに海ちゃんのまっすぐな言葉には、胸を締めつけられた方も多いのではないでしょうか。
小さな子どもだからこそ口にできる思いが、まわりの大人たちの心にも深く影響していく様子が印象的でした。
また、主人公・夏が戸惑いや迷いを抱えながらも、海ちゃんや周囲の人たちとの関わりを通して少しずつ変わっていく姿にも強く惹かれます。
人と向き合うことの難しさと尊さが、やさしく、でも確かに伝わってくるドラマですよね。
そんな『海のはじまり』の世界観に寄り添うように流れるのが、back numberの主題歌「新しい恋人達に」です。
ドラマの余韻をさらに深めてくれるこの曲は、登場人物たちの想いと重なるように響き、聴くたびに心を震わせます。
今回は、back numberが歌う「新しい恋人達に」の歌詞から感じたことを、私なりに丁寧に考えていきます。
「海のはじまり」主要キャスト陣って?
●目黒蓮・・・月岡夏 役(印刷会社勤務)
●有村架純・・・桃瀬弥生 役(化粧品メーカー勤務・夏の現恋人)
●古川琴音・・・南雲水季 役(元図書館勤務・大学生の頃夏と付き合っていた)
●泉谷星奈・・・南雲海 役(水季の娘・夏の娘でもある)
●大竹しのぶ・・・南雲朱音 役(水季の母親・海の祖母)
●木戸大聖・・・月岡大和 役(夏の弟)
●池松壮亮・・・津野晴男 役(小田原市立中央図書館司書・水季の元同僚)
●林泰文・・・月岡 父 役(夏の父親)
「新しい恋人達に」の歌詞から思うこと
※ドラマの内容を含んでいます。
※個人的な感想をもとに考察しています。「そこはちょっと違う」と思われるかもしれませんが、「そんな見方もあるのかな」と思っていただけると嬉しいです。

歌いだしからすでに悲しみが溢れてくる
この曲の冒頭からは、失ってしまった存在を抱えたまま、うまく前に進めずにいる人の気持ちが静かに伝わってくるように感じます。
『海のはじまり』の主人公・月岡夏は、大学時代に付き合っていた南雲水季の葬儀で、はじめて自分たちの間に子どもがいたことを知ります。
夏は、水季がひとりで出産し、海を育ててきたことを何も知りませんでした。
どんな思いで水季が毎日を過ごしていたのか、どれだけの苦労を重ねてきたのかも、あとになって少しずつ知っていくことになります。
そんな物語を思い浮かべながらこの曲を聴いていると、夏の中には、水季との関係に対する後悔や、自分はまだ何ひとつ受け止めきれていないという思いが残っているように感じられました。
追記:「海のはじまり」第6話(8月5日)
水季がどうして急に産むことに決めたのかずっとわからなかったのですが、ある場所(産婦人科の待合室)で2人(水季と弥生)が繋がってたとは想像もつきませんでした。
「どちらを選択してもあなたの幸せのためです。あなたの幸せを願います」(弥生の言葉より)
きっとこの言葉に水季は救われる気がしたのかなって感じました。

第7話のエピソードから
もうこの世にはいない水季が海と過ごしたかった日々やこの先やりたかったこと、もし夏に出会ったら伝えたかったこと、その全てを叶えられなかった無念さ。このフレーズから水季の悲しみが伝わってくるようですね。まだ27歳だったというのに・・・
追記:ドラマ「海のはじまり」第7話(8月12日)
この回は、水季と津野君との出会いから、どんな風に水季と海親子と接してきた日々が丁寧に描かれていました。
水季の性格上、親に頼るとか他人に頼るとかができなくて、自分一人で無理してきたけど、自分の病状が進行してきてからは、どうしても誰かに頼らないと生活が成り立たなくなっていました。
そんな時に、職場の同僚の津野君に少しずつ頼り始めた水季。でも、津野君が夏のことを責めるような言い方をした時に、
「知らない人のことをそいつ呼ばわりって」
「海の父親のこと知らないのに悪く言わないでください」(水季の言葉)
かなりこの言葉に傷ついたと思いますが、もう一つ辛いなって思ったシーンがありました。それは、水季の遺品整理をしていた水季の母親が、津野君に対して言い放った言葉を聞いたとき。
「触らないで。大丈夫です、家族でやるんで」(水季の母の言葉)
水季の一番近くで家族よりも支えてきた津野君なのに、そんなふうに言われるなんて。津野君はどうやって自分の感情を処理したらいいのかわからないですね。お世話になった人に対してかける言葉が違ってるのかもしれないです。
でも、水季が自分たちの生活のことでいっぱいいっぱいだったこと。また大切な娘を失ったあと、水季の母親が自分の娘のことを強く思うあまり、遺品を整理する時間を誰にも奪われたくなかったこと。この言葉を言ったら、相手がどんなふうに想うかとか傷つけるんじゃないかとかと、思いやる気持ちの余裕がなかったのかなと思います。
個人的な感想なので違ってるかもしれませんが。人間の感情は、時には弱くて脆くて頑固でやっかい。でも、そんな移ろいやすい感情を持っているのが人間なのかもと思えたシーンでした。
夏の気持ちのような歌詞が心に刺さります
歌詞の中には、夏の気持ちを表しているような言葉があります。
その言葉から、夏の気持ちを考えてみました。
夏は水季に対して、話したいことや聞きたい事はたくさんあるけど、彼女の奥底に仕舞い込んでいる本当の気持ちは僕には想像もつかない。まだまだ未熟な自分は君の思いに気づけないし、君の辛さをわかってあげることができない。
夏が、自分のさまざまな感情と葛藤している様子がわかる言葉に胸が痛くなりました。

海ちゃんを見ていると周りの人のやさしさが分かる
夏自身は、海ちゃんの存在を知らなかったので、「海のことをよろしくね」とは言えなかったけど、水季や家族や周りの人たちに優しく守られて育ってきた事は、海ちゃんの姿を見れば想像がついたのでしょうね。
すくすく(水季と海のアイコトバ)といい子に成長していたので。
「新しい恋人達に」を聴いていると、夏は自分が海をちゃんと育てられる自信はないけれど、海には優しさに囲まれて幸せでいてほしいと、ただまっすぐ願っているように感じます。そんな夏のやさしい眼差しが目に浮かんできますね。
back numberの歌詞から感じること
back numberの歌詞って、人の心の揺れを描くのが本当に上手ですよね。
たとえば「ハッピーエンド」では、相手のことが大好きで本当は離れたくないのに、それでも別れを選ばなければならない切なさが描かれていて、その複雑な気持ちが胸に残ります。
「花束」でも、これから先のことに少し不安を感じながら、それでも相手を好きな気持ちはちゃんとそこにある、という繊細な心の動きが伝わってきます。
清水依与吏さんの歌詞は、強さだけではなく弱さや迷いもそのまま描いてくれるので、とても人間らしくて惹かれます。
人って、いつもまっすぐな気持ちだけで生きているわけじゃないですよね。
自信がない時もあれば、不安で立ち止まりそうになる時もある。それでも誰かを大切に思う気持ちは消えない。そんな感情が、back numberの歌詞には丁寧に込められている気がします。
だからこそ、「新しい恋人達に」を聴いていても、夏の迷いや葛藤がとてもリアルに伝わってきます。
父親として胸を張れる立場ではないかもしれない。けれど、海ちゃんのことを見て見ぬふりはできない。そんな夏の揺れる気持ちが、この曲にも重なっているように感じました。
ドラマ「海のはじまり」第5・7話を観た感想
追記:「海のはじまり」第5話(7月29日)
少しの間海の家で一緒に過ごすことになった夏。客間として通された部屋はなんと水季が使っていた部屋。部屋の取っ手に触ろうとする夏の手から、ためらいの気持ちが伝わってきました。
どんなふうに過ごせばいいんだろう、どんなふうに海ちゃんや家族と向き合えばいいんだろう。夏の複雑な心境を思うと胸が締め付けられるような気がしました。
追記:「海のはじまり」第6話(8月5日)
夏が海ちゃんと図書館へ行った時、津野さんと海ちゃんのやり取りがすごく自然で、自分なんかよりよっぽど海ちゃんのことわかってるって夏は思ったかもしれないです。夏ががんばって三つ編みをしてあげたのに、ヘアゴムを外されるシーンは心がズキズキしました。
でも、海ちゃんの言葉に救われて気がしました。「夏君が三つ編みしてくれたからフワフワ」「またやってね!」なんて海ちゃんはいい子なのって思っちゃいました

何かしてあげれたら自信が持てるのに…
たった一つでいいから、君に伝えられるものがあれば僕は自信を持つことができるのかなって、感じる歌詞がありました。
その歌詞と夏の気持ちを合わせて考えてみました。
たとえば、夏はまだ父親として自信があるわけではないけれど、それでも海ちゃんのために自分にできることを見つけたいと思っているのかなと。
ドラマの第3話での、夏と海ちゃんの海辺のシーン、すごく素敵すぎてテレビの前でニヤニヤしちゃいました。あーこうやって少しずつ親子になってくんだなって感じる場面でした。
追記:「海のはじまり」第4話(7月22日)
夏が海ちゃんと過ごす日々を増やしていこうとしているなかで弥生の複雑な気持ちを考えると胸が痛くなります。でも、海ちゃんからの電話で心が救われる気がしました。「誰も悪くないのに、みんな好きなのに夏君と一緒にいちゃダメなの?」(海のセリフ)「そのまま自分だけその気持ち持ってればいいんだよね」(弥生のセリフ)

依与吏さんの力強い歌声が素敵
歌詞の後半では、依与吏さんの力強い歌声が響いてきます。
その歌声からは、ぐちゃぐちゃになっていた気持ちをいったんリセットするような、強い空気を感じました。悩み続けている自分に向かって、「このままでいいの?」と問いかけているようにも聴こえてきますよ。
繰り返される言葉には、自分自身へ何度も問いかけるような力があって、最後には「これは誰かの人生ではなく、自分の人生なんだ」と強く思い出させてくれるようでした。迷ったり落ち込んだりすることがあっても、自分の人生を生きるのは自分なんですよね。
私も、なかなか思い通りにいかなくて弱気になることがありますが、この曲のこのあたりを聴くと、もう少し前を向いてみようかなという気持ちになります。自分にしか歩けない人生を、大切にしていきたいですね。
幸せになってほしい
追記:ただ、夏を見ていて心配なのは、自分が海ちゃんを幸せにしてあげなくちゃと気負いすぎてるところがるなあって。弥生さんと別れて海ちゃんを選び、水季の実家をなるだけ頼らないようにしようとしてる夏。
夏は子どもが生まれて少しずつ父親になっていく過程を経験してないから、本当は全てのことに対して不安があるはずなのに、一人で頑張ろうとするなんて。
次のフレーズにつながるんですが、本当に大切なことは「この世に残された海ちゃんが幸せな未来を生きてほしい」ということかなと思います。誰も悪くなくてみんな一生懸命に生きている。みんなの願いはただ一つ、「海ちゃんに幸せになってほしい」し、「全ての人が自分の人生の中で、幸せになってほしい」ということ。依与吏さんの力強い歌声から、みんなが幸せになったらいいなという思いがさらに強くなりました。

夏の願いは、海ちゃんがこれからものびのびと成長して、自分らしさを大切にしながら生きていってほしいという思いに表れているように感じます。
いろいろな出来事に傷つくことがあったとしても、その子らしいまっすぐさを失わずにいてほしい。そんなやさしい願いが込められているように思いました。

追記:最終話(9月23日)
予想していた内容とは違っていました。海ちゃんがおじいちゃんおばあちゃんの家に戻り、夏は弥生さんとよりを戻すのかなと思ってましたが・・・海ちゃんと夏君が2人で暮らすことにしたんですね。
でも、大変な時や困ったときは周りの人に頼ろうって決めた夏。それに水季はいない人ではなくて、夏と海ちゃんの思い出の中で生き続けてるから居なかったことにはならないんですね。
水季からの手紙・・・「人は2人の人から生まれてきます。一人で生きていくなんて無理なんだよ。なつ君も誰かと生きてね。海を幸せにしながら、自分も幸せになってね」
最後海辺のシーン、とても素敵でした。これから2人で、いえ、たくさんの優しい人たちと生きていくんだなあって。夏君も海ちゃんももう大丈夫、そんな気がします。
だけど、夏君が本当に優しくて寛容だから、海ちゃんと一緒に暮らしてくれるんだなって思います。人によっては、自分には関係ないって逃げる人もいるかもしれないですものね。
夏君は海ちゃんの存在を知らずに生きてきたけど、お父さんになる覚悟を決めて一生懸命に目の前のことに向き合い乗り越えてきたことが、一番心に残りました。
まとめ
今回は、back number「新しい恋人達に」心が震えるような歌詞を詳しくみてきましたが、いかがだったでしょうか?
back numberの曲は、どの曲も大好きなのですが、またひとつ大好きな曲が増えました。
ドラマ「海のはじまり」の展開とともに、「新しい恋人達に」が、より一層ドラマを深くしてくれましたね。ぜひ一度聴いてみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!