back numberの新曲「どうしてもどうしても」が、NHKウィンタースポーツテーマソングに決定しました。12月6日のカーリング世界最終予選で初めて耳にして気になった方も多いのでは・・・。
さらに第76回NHK紅白歌合戦でこの楽曲と「水平線」の2曲を歌われることが発表になりましたね。
「どうしても」と繰り返されるタイトル。
ただ「頑張れ」という応援歌ではなく、「どうしても頑張れない日」でさえも包み込んでくれるような温かい楽曲ですよ。
今回は、back numberが歌う「どうしてもどうしても」の歌詞に込められた想いと、”諦めきれない人”の心に刺さる意味を紐解いていきますね。
この曲が歌っているのは、諦めきれない”あなた”のこと
朝起きて、「今日も頑張ろう」って思えない日もあります。頑張らないといけないんだってわかっていても。
そうやってもがき苦しみながらも、結果を出すために頑張っているあなたや私への励ましソングなのかなと思います。
「どうしてもどうしても」にでてくる主人公は、決して完璧なヒーローなんかじゃないかもしれない。
迷いながら、傷つきながら・・・それでも「どうしても」って前に進もうとする姿に共感が持てますね。
なぜ「どうしても」が2回続くんだろう?
タイトルでは同じ言葉を2回繰り返しているんですが、それはどうしてなのかなと考えてみました。
それは、1回目の”どうしても”よりも2回繰り返す方が、思いが強く伝わるからなのではと思います。
例えば、お願いごとをするときに「どうか、お願い」っていうより「どうかどうか、お願い」っていう方が、すごくその願いを叶えてほしい気持ちが伝わってきますものね。
「どうしてもどうしても」心に残った歌詞を詳しく!
無くしたり見付けたり貰えたりした
引用元:back number公式Instagram
僕だけの理由を燃やして
灯したそのあとで
どうしても ああどうしても
残ったのはそれだけ
ご褒美は大丈夫だよ
ここに掴みに来たんだ

「僕だけの理由」って、どんな意味なんだろう?
「無くしたり見付けたり貰えたりした
僕だけの理由」
このフレーズのように”何かを見失ったり、それを見つけたり、誰からか与えてもらったもの”・・・
クイズの問題だとして考えてみますね。
それは、自分を突き動かすような動機だったり、自分は何のために頑張るのだろうという意味付けのことかもしれません。
ちょっとわかりやすく言うと、
✅ 誰かに認められたいから
✅ 夢を叶えたいから
✅ 大切な人との約束を守るため
他にもあるかもしれませんが。
このようなことが、「僕の理由」なのではと思います。
「燃やして 灯したそのあとで」の意味は?
このフレーズは、ちょっとどういう意味か悩みました。
せっかく大切な自分だけの頑張る理由があるのに、なんで燃やしてしまうのだろうって。
”燃やす”というのは、なくなるということだから、あえて自分の理由をいったんないものとしてしまう・・・つまり、手放しちゃうという意味かな。
〇〇のために頑張るといった、条件付きの理由じゃなくて、理由なんか何もなくていいからただ純粋に目標に向かって頑張りたいんだといっているのかもしれません。
だから、そんな理由を一度燃やしてしまって、新たに湧いてきた気持ち(衝動的なもの)の明かりが灯ったんだよ、と。
本当の気持ちは?
「ご褒美は大丈夫だよ
ここに掴みに来たんだ」
誰かのためじゃなくて、何か賞をとりたいわけじゃないんだよ。
そんな本当の気持ちが伝わるようなフレーズです。
執念にも似た「なにがなんでも」「どうしても」という、まっすぐな想いが主人公の気持ちを駆り立ててる気がします。
努力と結末が
引用元:back number公式Instagram
繰り返される物語の
ほんの一部だとしたって
この瞬間は僕の番だ
冬季オリンピックとリンクするようなフレーズ
今から楽しみで仕方がない冬季オリンピック。たくさん大好きな競技があるのですが、このフレーズとリンクするような競技(全てあてはまりますが)をいくつかみてみますね。
カーリング

カーリングは、まさに「努力と結末が繰り返される物語」そのものなのではと思います。
例えば、1投1投が積み重なり、1エンドが終わり、また次のエンドが始まる。。試合全体を見れば長い物語ですが、今この瞬間の1投こそが、その選手の番であり、チームの運命を左右します。
ストーンを投げる瞬間、氷上に立つその数秒間——それは確かに「ほんの一部」かもしれないです。でも、その瞬間は確かに「僕の番」になるんですよね。
しかも、この曲が初オンエアされたのが「カーリング世界最終予選」。まさに運命的なリンクですね。
フィギュアスケート

4年に一度のオリンピックは、選手人生の「ほんの一部」。でも、リンクに立つ4分間は、確実に自分の番になります。
このパートでのフレーズのように、練習で積み重ねた努力と、試合での結末が繰り返される・・・
そして、今この瞬間の演技は、他の誰にも代わることができないからこそ「僕の番だ」と言えます。
スノーボード(特にハーフパイプ・スロープスタイル)

各ラウンドで2本~3本の試技をされるので、本当にその場で「努力と結末が繰り返される」スポーツだなあって思います。
アナウンサーの方が解説中に、例えば、「フロントサイド・トリプルコーク1440」を決めました!って、選手が技を決められた時に絶叫されます。
この一瞬に成功させるには数えきれない失敗と成功を繰り返されているんだと思うと、なんて尊いんだろうと胸が熱くなりますよね。
◆フロントサイド・トリプルコーク1440
平野歩夢選手が成功させた「フロントサイド・トリプルコーク1440」は、オフ軸の反転要素が3回入る“トリプルコーク”で、回転角は合計1440度(4回転)。平野選手は2021年Dew Tourで大会史上初めて成功させ、北京2022五輪でも決めて金メダルを獲得した。
(ロイター通信参照)
清水依与吏さんのコメント
「どうしてもどうしても」を作成された清水依与吏さん(back number)が次のようにおっしゃっていました。
「競技者を志しながらも挫折し「頑張れなかった人間なんだ」と今もうずくまっている学生時代の自分に、「形も違うし時間もかかったけれど、君の目指したものに関わらせてもらえることになったよ。分からないものだね」と伝えてあげたいと思っています」
(出典元:back number公式サイト)

過去インタビューで依与吏さんは、高校時代に陸上競技部で「『オリンピックに出たい!』なんて夢を持ちながら、毎日部活ばっかりでした」と話されていました。
だけど、「伸び悩んだ」「大事なところでコケる」など、“本気で上を目指していた気持ち”はあっても、結果としては挫折感が残ったこともおっしゃっていました(バイトルマガジン参照)。
そんな長い月日を経て、今その頃の依与吏さんに語りかけられている内容なので、ほんと素敵なエピソードですよね。感動!!!
まとめ
「どうしてもどうしても」——この言葉には、前向きな決意と同時に、どこか引きずっている感じもあります。
でも、引きずるというとネガティブな印象だし、ちょっとニュアンスが違うかもしれないので、「引きずっているのではなくてまだ諦めきれない気持ちがあるんだよ」としますね。
それは、諦めたかのように思われたあの日の想いが、心の中に残っている証拠なのかもしれません。
”どうしても”という想いが残るのは、きっと大切にしたいものが心の中で消えていないからだと思います。
夢を途中で諦めた経験があったり、頑張りたいのに頑張れない日々が続いていたりといろんなことがあるけど、何度でも「どうしてもどうしても」という想いでぶつかりたいですね。
また大好きな曲が一つ増えました。
ぜひ一度きいてみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました!!







