こんにちは。
今月からTVアニメ「薬屋のひとりごと」の第2クールが
始まりましたね(2024年1月現在)。
それに合わせて、主題歌やエンディングテーマも
変更されています。
第1クールのエンディングテーマ、アイナ・ジ・エンドが歌う「アイコトバ」も素敵でしたが、
第2クールのEDのwacciの「恋は薬」も素敵な曲ですよ。
今回は、大好きなTVアニメ「薬屋のひとりごと」の第2クールED「恋は薬」についてみていこうと思います。
第1クールのエンディングテーマ「アイコトバ」はこちら↓

メタファーの意味って?
記事タイトルに「メタファー」というワードを使ったのですが、
これは隠語や比喩といった、何かをわかりやすくたとえる事ですよ。
メタファーの説明
メタファーとは、ある物事や現象を別の物事や現象に例えることで、その特徴や性質を説明するための表現手法です。直接的な意味とは異なる事象を表現するために、他の事象を引き合いに出す方法を指します。この表現手法は、文学作品や日常会話、広告など、多岐にわたる分野で用いられています。
例えば、「時間は金なり」という表現は、時間の価値を金という別の価値あるものに例えることで、時間の大切さを伝えるメタファーです。また、「インターネットは情報の海である」という表現は、インターネット上の膨大な情報を海という具体的なイメージに例えることで、インターネットの特徴を伝えるメタファーです。
wacciってどんなグループなの?
wacciは、日本のポップロックバンドで、2009年に結成されました。メンバーは橋口洋平(ボーカル・ギター)、村中慧慈(ギター)、因幡始(キーボード)、小野裕基(ベース)、横山祐介(ドラムス)です。バンド名は「わたしたち」という意味を込めて付けられました。
wacciの音楽は、聞く人全ての「暮らし」の中にそっと入り込んでいけるようなPopsを目指しています。代表曲には、映画『スープ〜生まれ変わりの物語〜』の主題歌「会いにいくよ」、ドラマ『あまちゃん』の主題歌「東京」、ドラマ『37.5℃の涙』の主題歌「大丈夫」など多くの作品がありますよ。
「薬屋のひとりごと」のエンディングテーマ
「恋は薬」は、wacciの12枚目のシングルで、TVアニメ『薬屋のひとりごと』の第2クールのエンディングテーマになっています。この曲は、ボーカルの橋口洋平がアニメの世界観に寄り添って書き下ろし、ギターの村中慧慈がアレンジを担当したエモーショナルなバンドサウンドになっています。
歌詞は、身近な「愛」の大切さを力強くも優しい歌声で感じさせるミディアムバラードソングです。2024年2月21日に発売されるシングルには、他にも「リバイバル feat. asmi」や「君だ」という楽曲が収録されています。また、Music Videoも公開されており、舞踊を学ぶ少年と少女の物語が描かれています。wacciの「恋は薬」は、アニメのファンだけでなく、音楽のファンにもおすすめの一曲です。
「恋は薬」は毒と薬のメタファー?
「薬屋のひとりごと」は、後宮に勤める薬師の少女・猫猫が、宮中で起こる様々な事件の謎を薬学の知識で解く物語です。主題歌の「恋は薬」は、猫猫と美形の宦官・壬氏の関係を「毒と薬」のメタファーで表現した曲です。
例えば、「毒と薬」をメタファーで表現してみると、
「あなたは私の毒 あなたは私の薬」
「あなたの味は苦くて甘い」
「あなたに依存してしまう」
「あなたの毒に抗(あらが)えない」
これらのフレーズは、一見すると矛盾しているように思いますが、「毒と薬」は表裏一体の関係性があるかもしれません。
アニメでは猫猫(マオマオ)が壬氏(じんし)に惹かれていく様子を、毒と薬の効果に例えています。
猫猫は、壬氏の危険な魅力(自分を惑わす毒のような存在)に惹かれてしまいます。でも、同時に壬氏は猫猫の心の傷を癒す薬であるかもしれません。猫猫は、壬氏の味に慣れてしまい、離れられなくなっていきます。壬氏もまた、猫猫の毒(魅力)に抗(あらが)えないようになります。
「薬屋のひとりごと」は、毒と薬のメタファーを使って、猫猫と壬氏の恋の病を描いた物語かもしれないです。恋の病は、医者の出す薬や温泉でも治せないということわざがありますよ。
お医者様でも草津の湯でも惚れた病は治りゃせぬ(ことわざ辞典より)

猫猫と壬氏は、お互いの毒と薬になりながら、後宮での事件や陰謀に立ち向かっていきます。
恋って、自分をダメにするものかもしれないし、
その逆に、自分にとって妙薬のように効くものかもしれないです。
どちらになるかは、自分次第ってことかも・・・
第2クールED「恋は薬」の歌詞から思うこと
wacciの「愛は薬」は、やさしくて温かい曲なのに、聴いていると胸の奥に少し苦みが残るような不思議な魅力があります。
MVは、鳥畑恵美莉監督によるドラマ仕立ての作品で、舞踊を学ぶ少年と少女の物語が描かれています。
少年は夢を追うために少女と別れる道を選び、少女はその夢を応援しながらも、言葉にしきれない切なさを抱えている。
そしてラストでは、何十年後かの姿まで映し出されていて、2人がどんな関係をたどったのか想像が広がる作品になっています。
ここからは、「愛は薬」が描いている想いをやさしく考えてみますね。
※個人的な感想をもとにまとめています。「そこはちょっと違うかも」と思われるかもしれませんが、「そんな考え方もあるのかな」と思っていただけると嬉しいです。

離れて暮らす相手を思う、静かな寂しさ
この曲の前半から感じるのは、大切な人と離れて暮らしている時間の寂しさです。
会えない日々の中では、普段は気丈に過ごしていても、ふとしたきっかけで気持ちがあふれてしまうことがありますよね。
たとえば相手から届いた手紙やメッセージを読んだ瞬間に、それまで抑えていた寂しさが一気に押し寄せてくるような感覚です。
本当は会いたい。
本当はもっと素直に気持ちを伝えたい。
でも、いざ相手を前にすると上手く言えない。
この曲には、そんな不器用さまで含めた“恋しさ”が流れているように思いました。
大人びて見えても、好きな人の前ではうまく振る舞えない幼さってありますよね。
その未熟さが、あとからじわじわ痛みとして残っていく感じが、この曲にはある気がします。

なぜ「愛は薬」なのか
この曲でいちばん印象的なのは、やはりタイトルにもなっている「愛は薬」という言葉です。
薬って、本来は痛みをやわらげたり、苦しさを軽くしてくれるものですよね。
この曲でも、愛はたしかに人を支えてくれる存在として描かれているように思います。
苦しくて寂しい日々が続いていても、大切な人の存在を思い出すことで少し救われる。
雨がいつか止むように、今の悲しみも少しずつやわらいでいくかもしれない。
そう信じられるだけでも、人は前を向きやすくなるものです。
ただ、この曲の面白いところは、愛をただ“やさしいもの”としてだけ描いていないところなんですよね。
支えになる一方で、時には心を揺らし、弱さも見せてしまう。
だからこそ、「薬」という言葉がすごくしっくりくるのだと思います。

直接伝えたい気持ちと、言えないもどかしさ
この曲を聴いていると、心の中では何度も「ありがとう」や「大切だよ」と思っているのに、それをなかなか言葉にできないもどかしさを感じます。
ひとりで考えている時には、あれも言いたい、これも伝えたいと思う。
でも、相手を前にすると照れくさかったり、今さら重いかなと考えてしまったりして、結局うまく言えない。
そういう気持ちってありますよね。
この曲は、そんな“ひとりごと”のように胸の中にたまった想いを、いつかちゃんと相手に届けたいと願っている歌にも聞こえます。
今はまだ無理でも、いつか素直に伝えられる日が来るといい。
そんな小さな希望が、やわらかく込められている気がしました。

支えてくれる人の存在は、薬でもあり危うさでもある
この曲の中盤には、「あなたは自分のいちばんの味方だ」と感じる心強さがある一方で、それに寄りかかりすぎてしまう危うさもあるように思います。
つらい時に「大丈夫」と言ってくれる人がいる。
失敗しても、落ち込んでも、変わらずそばにいてくれる人がいる。
それだけで心が救われることってありますよね。
でも、その安心感があまりにも大きいと、相手の存在なしでは立てなくなってしまうこともあります。
この曲には、そのぎりぎりの揺れも描かれているように感じました。
愛はたしかに苦しみを和らげてくれる。
でも、愛に酔いすぎると、自分が何者なのか見失ってしまうこともある。
だからこの曲の“薬”は、やさしいだけではなく、少し注意深く向き合わなければならないものとしても聞こえてくるんですよね。

思い出が支えになるから、人は前を向ける
この曲の後半からは、一緒にいた日々や触れ合った時間が、今の自分を支える大切な記憶になっているように感じます。
もう同じ時間は戻らないかもしれない。
でも、あの時もらった優しさや言葉は、今も心の中に残っている。
その記憶があるからこそ、負けそうな時でも逃げずに踏ん張ろうと思えるのではないでしょうか。
ここには、ただ相手に依存するのではなく、支えられた経験を自分の力に変えていこうとする意志が見えてきます。
それがとても前向きで、この曲の好きなところです。
本当の意味で離れるとは、忘れることではないのかもしれない
この曲には、相手から“離れたい”のではなく、相手に頼りきらなくても立っていられる自分になりたいという気持ちが込められているように思います。
ここでいう“離れる”は、愛がなくなることではないんですよね。
むしろ、大切な相手を大切なまま心に置きつつ、自分の足でも歩けるようになること。
それが本当の意味での自立なのかもしれません。
愛に溺れて何も見えなくなるのではなく、愛を受け取った上で、自分という存在をちゃんと確立していく。
この曲には、そんな成長の気配もあります。
だからこそ、「愛は薬」という言葉も、ただ甘く癒してくれるだけではなく、自分を立て直すための力をくれるものとして響くのだと思います。

それでも、自分ひとりではここまで来られなかった
とはいえ、この曲は「ひとりで強くなろう」という歌でもない気がします。
今こうして生きてこられたのは、全部自分の力だけではない。
見えないところで支えてくれた人がいた。
愛は形として見えにくいけれど、たしかにそこにあった。
そんな感謝の気持ちも、この曲から受け取れます。
離れていても、今はそばにいなくても、自分を思ってくれる人がいると信じられること。
それだけで、人は少し強くなれますよね。
この曲のあたたかさは、そういう“見えない支え”への信頼から来ているように思いました。

「薬屋のひとりごと」と重ねると見えてくるもの
『薬屋のひとりごと』という作品タイトルを考えると、「愛は薬」という言葉は本当に象徴的ですよね。
薬は、人を癒すものでもあり、使い方を間違えれば毒にもなりうるものです。
そして恋や愛もまた、人を救う一方で、ときに心を乱し、理性を奪うものでもあります。
だからこのED曲は、作品世界ともすごく相性がいいと思います。
支えになりながら、同時に苦しみも生む。
離れたいわけじゃないのに、近づきすぎると危うい。
そんな複雑な感情が、「薬」というモチーフを通してやわらかく表現されているように感じました。
まとめ
今回は、『薬屋のひとりごと』第2クールED「愛は薬」について、歌詞に込められた意味をやさしく考えてみました。
この曲は、ただ恋の切なさを歌っているだけではなく、
支えになる愛、頼りすぎてしまう愛、そしてそこから少しずつ自立していこうとする気持ちまで描いているように思います。
愛は苦しみを和らげてくれる“薬”のようなもの。
でも同時に、心を大きく揺らす力も持っている。
だからこそ、この曲はやさしいだけでなく、どこかほろ苦くて深い余韻を残すのかもしれません。
『薬屋のひとりごと』の物語とあわせて聴くと、より心にしみる一曲だと思います。
wacciの「愛は薬」、ぜひあらためてじっくり聴いてみてくださいね。
最後までお読みくださりありがとうございました!