こんにちは。
2024年3月26日、「ケの日のケケケ」(NHK)が放送されました。
これは感覚過敏をテーマにした日本のテレビドラマで、
第47回創作テレビドラマ大賞を受賞した作品です。
原作は森野マッシュさんで、彼女のデビュー作になるそうです。
このドラマの主演は當真あみさんで、
TBSドラマ「さよならマエストロ」で市長の娘役をしていた高校生といえば
覚えていらっしゃる方も多いかなと思います。
當真あみさんのビジュアルや演技力も素晴らしいですが、
特に、3歳の頃から習っているバイオリンの実演は
本当に素敵で感動しました。
このドラマ「ケの日のケケケ」のメインテーマは
Ryu Matuyamaが歌う「Tones」です。
今回は、「Tones」の歌詞に隠されたメッセージを探ってみようと思います。
「ケの日のケケケ」のあらすじ
主人公の片瀬あまねは、光や音に敏感で、食べられるものと食べられないものがある感覚過敏の高校生です。彼女は、同じく部活に入りたくない同級生・進藤琥太郎と共に、「ケケケ同好会」を設立し、自分たちの居場所づくりを目指します。
このドラマは、感覚過敏と共に生きる人々や、生きづらさを感じるすべての人々に勇気を届けることを目的としています。
放送予定は、2024年3月26日(火)の夜10時から10時44分30秒まで、NHK総合およびBSプレミアム4Kでの放送が予定されています。
主演は當真あみさんが務め、奥平大兼さんが進藤琥太郎役を演じます。また、尾野真千子さんや岡山天音さんなど実力派の俳優たちも出演しています。音楽はRyu Matsuyamaが担当し、演出は堀切園健太郎(NHKエンタープライズ)が行っています。
⭐️「ケケケ」の意味がドラマを見るまでわからなかったのですが、これはご機嫌な時の笑い声でした。あまねが「ケケケ」って声を出して笑うと、なんだか自分までご機嫌な気持ちになるので不思議ですね!
「Ryu Matuyama」ってどんなグループなの?
Ryu Matsuyamaは、東京を拠点に活動するピアノトリオバンドです。イタリア生まれのRyu(ボーカル/ピアノ)が中心となり、2012年にバンド活動を開始しました。2014年には、Tsuru(ベース)とJackson(ドラム)が加わり、現在のメンバー構成となりました。
彼らの音楽は、Ryuのイタリアでの生活経験と日本での音楽活動が融合したユニークなスタイルを持っています。Ryu Matsuyamaは、楽曲制作だけでなく、ボーカリストやキーボーディストとしても幅広く活動しており、その才能は多岐に渡ります。
Ryu Matsuyamaの公式サイトはこちら↓
「tones」の歌詞を詳しく!
※スペシャルMVはYouTubeで視聴できますよ。
⭐️ここから「tones」の歌詞の意味を見ていきますね。
(一人でいるイメージ図)
感覚過敏の片瀬あまねは、観るもの聴くもの食べるものなどに対して、
とても敏感に反応してしまいます。
感覚過敏って?
感覚過敏症は、五感から受け取る刺激を通常よりも強く感じる状態を指します。これには聴覚、視覚、触覚、嗅覚、味覚の過敏が含まれます。
感覚過敏の人は、例えば小さな音が大きく聞こえたり、日常の光が眩しく感じられたり、特定の食感が耐えられなかったりすることがあります。
感覚過敏は、発達障害の特徴の一つとして知られていますが、それ以外の人にも見られることがあります。原因は多岐にわたり、身体的な疾患や精神的なストレス、睡眠不足などが関連していることがあります。
感覚過敏の対処法は、個人によって異なりますが、環境を調整することや、ストレス管理、適切な治療を受けることが効果的です。感覚過敏についての理解を深め、適切なサポートを提供することが重要です。
この歌詞は、失いそうな日々との別れを
受け入れることの難しさと、
その瞬間の感情を表現しています。
「触れそうになった手を引いた」
手を引くことで、触れそうになったもの、
つまり大切なものや人との接触を避けることを意味していて、
失われることが予見される日々から
目を背けることを示しているように感じました。
「瞼を閉じた
ぼやけた日々に色をつけた」
瞼を閉じる行為は、現実から逃れるための一時的な避難であり、
ぼやけた日々に色をつけるというフレーズは、
色褪せた日常に意味や美しさを見出そうとしてるのかなと思いました。
ここでは、変化に対する恐れや不安、
そしてそれに立ち向かう決意を象徴しているのかもしれないですね。
(雲が太陽を覆い隠すイメージ図)
「なんでもないよと
微笑みかけたその瞬間」
心配してくれる人に対して、
私は大丈夫だし心配しなくていいよと
強がってみたものの、本心とは違うことが
次の歌詞からわかるような気がします。
「雲が太陽を隠し
影が私を覆う」
「どうせなんも変わらんよと
背中を丸めたその瞬間」
何をしたって今の状況が変わるわけではないって、
伝わってくるフレーズです。
それはまるで、変化を望まない、あるいは変化が起こらないと
諦めている人の心情を描いているようですね。
背中を丸めるという行為は、落胆や無力感を表しているのかなと思います。
「君がふと影に入り
微かに頬を緩ませた
波風立てぬように
そっと撫でた」
諦めた状態の中に、誰かが突然影に入って、
微かに笑ったり、少しだけ触れ合うことで、
ほんの少しの温かさや希望が感じられる瞬間を
見事に表現されていますよ。
このあとのフレーズから気持ちの高まりを感じます。
ぜひ、注目して聴いてみてくださいね
(一人の世界に閉じこもるイメージ図)
このフレーズは冒頭の歌詞の繰り返しですよ。
ドラマの中で、お母さんが再婚相手との赤ちゃんを身ごもったことをあまねが知り、お母さんに自分の感情をぶつけるシーンがありました。
「赤ちゃんの声が一番、脳の中がぐちゃぐちゃになるくらい痛いんだよ」(あまねのセリフ:要約)
感覚過敏のあまねにしてみれば、「自分が苦しくなるのがわかっているはずなのに、どうしてお母さんはそんなことするの」って、思ったのかもしれません。
その日から、あまねは学校に行けなくなってしまいます。
この歌詞は、お互いの気持ちが呼応している様子が
描かれています。
閉ざされた心にわずかな風穴が開き、
二人の気持ちが通じ合う瞬間を歌っています。
まるで魂の叫びのようで、心打たれました。
ドラマ「ケの日のケケケ」では、友達の進藤君からのメールで、
再び学校に行けるようになりますよ。
そして、再び学校で出会ってあまねの苦手なおにぎりを
進藤君が食べてくれるシーンで、
2人の心が通じ合う様子が描かれていました。
「聞こえるよ〜」からのフレーズが、
このドラマのシーンとオーバーラップするようで何回聴いても泣きそうになります。
(笑顔で会話するイメージ図)
この曲の冒頭では、
「手を引いた」 「瞼を閉じた」と歌っていますが、
最後は「手を添えた」「瞼を開いた」となっています。
片瀬あまね(當真あみ 演)は
現実から目を逸らすことなく、少しでも
前に進もうとする気持ちが描かれています。
心の殻を破るのは、簡単なことではないけれど、
信じてくれる友達の存在が
彼女に勇気をくれたのかもしれないですね。
ドラマの最後であまねが生徒会長に立候補するシーンがあるのですが、
その中ですごく心打たれた言葉がありました。
「人生はどうにもならないことばっかり起こるから、どうにかなるところは楽にしましょうー」by あまね
感覚過敏症で人よりも、大きなハンディキャップが
あるかもしれないのに、サングラスをかけて
ヘッドフォンをつけて生徒会長の立候補の挨拶をするあまねは、
最高にかっこよかったです!!
私は、手術をしてから後遺症が酷くて、
仕事復帰しても早退したり休んでばっかりしてました。
人と同じように働かなくっちゃって思っていましたが、
あまねの言葉のように、
「どうにかなるところは楽にしましょうー」
この気持ちが大切ですね。
自分が壊れないように、ご機嫌でいれるように
いつも「ケケケ」と笑っていられるように
まとめ
ここまで、「ケの日のケケケ」のメインテーマ「Tones」の歌詞に隠されたメッセージを探ってみましたが、いかがだったでしょうか?
実は今回、ピアノトリオバンド「Ryu Matsuyama」の曲を初めて聴かせていただいたのですが、どうして今まで聴いたこなかったんだろうって思うくらい心に残る素晴らしい曲でした。
そこで、「Ryu Matsuyama」が歌われる曲の特徴をまとめてみました。
ボーダレスなサウンド:英語と日本語がクロスオーバーし、ジャンルの壁を超えた独特のサウンドが特徴です。
コラボレーション:ジャズ、ヒップホップ、ポップスなど様々なジャンルのアーティストとのコラボレーションにより、多様な音楽性を持っています。
感情豊かなボーカル:Ryuのファルセットボイスが特徴的で、エモーショナルな歌声がリスナーの心に響きます。
革新的なサウンドプロダクション:デジタルと生音の融合を突き詰めた作品で、色彩と生命力にあふれる音世界を創り出しています。
知らなかった曲を聴くことは、本当に幸せでワクワクします。
これからも新しい曲に出逢えることを楽しみにしています
最後までお読みくださり、ありがとうございました!