春になると、なぜか聴きたくなる曲ってありますよね。
桜、旅立ち、別れ、新生活、少し切ない恋心。
春の歌には、冬から春へと移り変わる空気や、心の揺れがぎゅっと詰まっている気がします。
今回は、春にぴったりな名曲の中から、個人的におすすめしたい楽曲をいくつかご紹介します。
有名な定番曲から、心にそっと寄り添ってくれる一曲まで、やさしく振り返っていきますね。
※たくさんありすぎて迷ってしまいますが、今回はほんの一部のおすすめ曲をご紹介します。
春に聴きたい曲の特徴って?

春を感じる曲の特徴を3つ
春は出会いと別れの季節でもあるため、恋愛や友情、卒業や新生活などのテーマを扱った曲が多くあります。桜や花、風などの自然の要素も春の象徴として歌われることがあります。
春は暖かくて爽やかな季節でもあるため、明るくてポップな曲や、優しくてメロウな曲が春にぴったりです。春の気分に合わせて、楽しくてノリの良い曲や、切なくて感動的な曲を選ぶこともできます。
春に聴きたい曲には、春に関連する言葉やフレーズが歌詞に含まれていることが多いです。例えば、「春」や「桜」、「花」、「風」、「卒業」、「新しい」などの言葉がよく使われます。また、春の情景や感情を表現する比喩や擬音語も効果的です。
この3つの特徴に合う、春の名曲や最新曲をまとめてみますね。
春に聴きたい名曲って?
今回ご紹介するのは、こちらの楽曲です。
・3月9日(レミオロメン)
・春の歌(スピッツ)
・Spring Day (BTS)
・桜が降る夜は(あいみょん)
・ハルカ(YOASOBI)
・春泥棒(ヨルシカ)
・春の歌(メンデルスゾーン)ピアノ:田部京子
3月9日(レミオロメン)
「3月9日」は、日本のロックバンド・レミオロメンの代表曲のひとつです。
2004年に発売され、春の定番ソングとして長く愛され続けています。
もともとは、メンバーの共通の友人の結婚式の日付がタイトルの由来とされていますが、今では卒業や旅立ちのイメージで親しまれている曲ですよね。
ドラマ『1リットルの涙』の劇中歌として広く知られるようになったこともあり、世代を超えて印象に残っている人が多い一曲だと思います。
この曲が春にぴったりだと感じるのは、まだ少し寒さが残る季節の中に、たしかな春の気配があるところです。
3月初旬って、暦の上では春でも、実際にはまだ肌寒い日も多いですよね。
でもその中で、桜のつぼみが少しずつふくらみ、街の空気もどこかやわらかくなっていく。
この曲には、そんな“春の入口”の空気感がとてもよく似合います。
進学や就職で地元を離れる準備をしたり、新生活のために必要なものをそろえたり。
期待だけではなく、不安や寂しさも入り混じる時期だからこそ、こういうゆったりしたテンポの曲が心を落ち着かせてくれるんですよね。
ただ明るいだけではない、少し切なくて、でも前を向かせてくれる。
それが「3月9日」が春の名曲として長く愛される理由なのかもしれません。

春の歌(スピッツ)
スピッツの春の歌は、2005年に発売された30枚目のシングルです。日本コカ・コーラの「アクエリアス」のCMソングにもなりました。
歌詞は、長い冬を乗り越えて春になった喜びや、忘れたくない人への想いを表現しています。曲調は、ゆったりとしたメロディと草野正宗さんの優しい歌声が特徴的です。スピッツの代表曲の一つとして、多くのファンに愛されています。
この曲の魅力は、春の明るさだけではなく、その中にある寂しさや余韻まで丁寧に描いているところだと思います。
春は、新しい出会いがある季節である一方で、別れの記憶も色濃く残る季節ですよね。
この曲には、そんな春特有の揺れが自然に溶け込んでいる気がします。
個人的に好きなのは、曲の途中から少し雰囲気が変わって、ふっと孤独感が浮かび上がるように感じるところです。
ただ前向きなだけではなく、現実の生活の中で、ちゃんと寂しさや不安も抱えながら生きていく。
その等身大の感じが、すごくスピッツらしいですよね。
草野正宗さんのやわらかい歌声も、この曲の魅力をさらに引き立てています。
春の風にふわっと乗るような軽やかさがあるのに、なぜか心の奥に残る。
そんな不思議な余韻を持った一曲です。

Spring Day (BTS)
「Spring Day」は、BTS(防弾少年団)の楽曲で、2017年に発表されました。歌詞は、遠く離れた友人や恋人に会いたいという切ない思いを表現しています。
曲調は、オルタナティブ・ヒップホップで、メンバーのRMとSUGAが作詞作曲に参加しています。この曲は、韓国で起きたセウォル号沈没事故の犠牲者への追悼の意味も込められていると言われていて、MVにはイエローリボンやオメラスという言葉が登場します。
「Spring Day」は、韓国語版と日本語版の2つのバージョンがあり、日本語版は2017年に発売されたシングル「血、汗、涙」に収録されていますよ。Spring Dayは、BTSの代表曲の一つとして、多くのファンに愛されています。
オルタナティブ・ヒップホップって?
オルタナティブ・ヒップホップとは、ラップのジャンルの一つで、従来のヒップホップとは異なる音楽性や世界観を持ったものです。ヒッピー文化やサイケデリック文化、ジャズやロックなどからの影響も見られます。
代表的なアーティストには、デ・ラ・ソウル、ア・トライブ・コールド・クエスト、フージーズ、コモン、ザ・ルーツ、ルーペ・フィアスコなどがいます。
オルタナティブ・ヒップホップは、アメリカ国内では主流ではないとされながらも、ヨーロッパや日本などで熱烈に受け入れられました。
この曲は追悼の文脈と重ねて語られることも多く、MVにも象徴的なモチーフが散りばめられています。
そうした背景を知ると、単なる春ソングではなく、大切な人を想い続ける歌としての深さも見えてきます。
音の質感もとても美しくて、やわらかな木漏れ日や、少し冷たい春先の風を思わせるような繊細さがあります。
落ち込んでいる時や、大切な人を思い出したい時に聴くと、静かに寄り添ってくれるような一曲です。

セウォル号沈没事故の犠牲者の皆様のご冥福をお祈りいたします。
桜が降る夜は(あいみょん)
「桜が降る夜は」は、ABEMAの恋愛番組『恋とオオカミには騙されない』の主題歌としても話題になった楽曲です。
この曲を聴いて感じるのは、桜の美しさと、恋の切なさがとても自然に重なっていることです。
春の恋って、あたたかくて幸せなだけではなく、なぜか不安や寂しさも一緒に連れてきますよね。
相手を好きになればなるほど、気持ちをうまく整理できなくなったり、自分でも説明できない感情に振り回されたりすることがあります。
この曲には、そんな“理屈では割り切れない恋心”がとてもきれいに表れているように思います。
そして、桜の景色がただ背景としてあるのではなく、感情そのものの揺れを映しているように感じるのも印象的です。
咲いている時間が短いからこそ美しい桜と、今しかない恋の瞬間が重なって、より切なく聞こえるんですよね。
春の夜にひとりで聴くと、じんわり胸にしみる一曲です。

この楽曲は、恋する女の子の気持ちをとても見事に表現しているなあって思います。恋は理屈では言い表せないですものね
YOASOBIの「ハルカ」は、鈴木おさむさんの小説「月王子」を原作にした楽曲で、マグカップの視点から少女の成長を見つめる物語がもとになっています。
この曲の良さは、春のスタートにぴったりな、やさしい前向きさだと思います。
新生活が始まる時って、不安もあるけれど、それ以上に「これからどうなっていくんだろう」というわくわくもありますよね。
「ハルカ」には、その不安と希望の両方を受け止めながら、そっと背中を押してくれるような温かさがあります。
メロディは軽やかでリズミカルなのに、どこか切なさも感じさせるので、ただ明るいだけで終わらないところも魅力です。
春って、気持ちが浮き立つ季節でありながら、過去を振り返りたくなる季節でもあるので、その両方を含んでいる感じがすごく春らしいんですよね。
新しい環境に向かう人、何かを始めたい人、自分を少し励ましたい人におすすめしたい一曲です。
春泥棒(ヨルシカ)
ヨルシカの「春泥棒」は、2021年1月9日にリリースされました。ヨルシカは、n-bunaとsuisの2人からなる日本の音楽ユニットで、ボーカロイドの曲を手がけていたn-bunaがsuisと出会って結成しました。
ヨルシカの「春泥棒」は、春ソングの中でも特に文学的で、情景が浮かびやすい一曲だと思います。
この曲には、春そのものをまるで“誰かに盗まれてしまうもの”のように感じさせる、独特の美しさがあります。
タイトルからして印象的ですが、聴いていると、春が来てうれしいはずなのに、その春があまりにもあっという間に過ぎてしまうことへの切なさまで伝わってくるんですよね。
私はこの曲に、咲いては散っていく季節の儚さを強く感じます。
春の風、花びらの舞い方、光のやわらかさ。
そういったものが、言葉に頼りすぎずに自然と心に浮かんでくるのが、この曲のすごいところだと思います。
また、ヨルシカらしい物語性の強さもあって、ただ季節を歌っているだけではなく、命や愛情、時間の流れまで感じさせる深さがあります。
春のきらめきと、その裏にある寂しさを味わいたい時に聴きたくなる一曲です。

桜というワードは一回も出てこないのですが、「春吹雪」からイメージするのは桜の花びらが散っていく光景かもしれないですね。
春の歌(メンデルスゾーン)ピアノ:田部京子
歌ものだけでなく、春に聴きたくなるクラシック曲として外せないのが、メンデルスゾーンの「春の歌」です。
この曲は、無言歌集の中でも特に有名な作品で、軽やかで可憐な旋律が春にぴったりなんですよね。
歌詞がないからこそ、逆に聴く人それぞれの春の記憶や感情を自由に重ねられるところが魅力だと思います。
穏やかな陽ざし、風に揺れる草花、明るい午後の空気。
そんな景色が自然に浮かんでくるような美しさがあります。
クラシックは少し敷居が高いと感じる方でも、この曲はすっと耳に入ってきやすいと思います。
ピアノの音色だけで春を感じたい時や、静かに気持ちを整えたい時にもおすすめです。
田部京子さんの演奏のように、やわらかく品のあるタッチで聴くと、春の優雅さがより引き立って感じられます。
春に聴きたい最新曲は?(2024年1月現在)
・アンビバレント(Ulu)
Uruの「アンビバレント」は、TVアニメ『薬屋のひとりごと』第2クールのオープニングテーマとして話題になった楽曲です。
この曲そのものが“春の定番ソング”というわけではありませんが、新しい季節に心が揺れる時期に聴きたくなる一曲だと思います。
タイトルの通り、相反する感情が共存しているような複雑さが魅力で、春特有の“前を向きたい気持ち”と“まだ迷っている気持ち”の両方に寄り添ってくれる感じがあるんですよね。
春は明るい季節と思われがちですが、実際には、環境の変化や人間関係の変化で、心が不安定になりやすい時期でもあります。
そんな時に、ただ元気づけるだけではなく、揺れている気持ちごと受け止めてくれる曲があると救われます。
「アンビバレント」は、そんな“春の複雑な心”にも合う一曲だと思います。
アンビバレントの歌詞の解釈はこちら↓

「薬屋のひとりごと」エンディングテーマ「恋は薬」はこちら↓

まとめ
今回は、春に聴きたい名曲をいくつかご紹介しながら、それぞれの魅力をやさしく振り返ってみました。
春の曲には、桜の華やかさだけではなく、別れの寂しさや新しい一歩への不安、そしてそれでも前へ進んでいきたい気持ちが込められているように思います。
だからこそ、春ソングは毎年聴いても飽きないし、その年ごとの自分の気持ちにそっと寄り添ってくれるのかもしれません。
旅立ちの季節に背中を押してほしい時。
恋の切なさを感じたい時。
春の景色をもっと味わいたい時。
そんな時に、今回ご紹介した曲たちをぜひ思い出してみてくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました!